おはようございます。
(沖縄県、由布島の水牛車。そろそろ夏が恋しい)
形成外科専門医、美容外科の塩崎です。
先日twitterにて、大変良い質問を頂きました。
以下要約。
「医療技術はどんどん発達していると聞きます。では、美容外科施術も数年後に受けた方が、良い治療を受けられるのでしょうか??」
確かに、TVを賑わす最新の技術。目を見張るものがあるでしょう。
国家をあげてワクチンを開発すれば、こんなにも早くワクチンが支給される。
では、美容外科においては。。。?
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👩「ねえ先生、このクリニック、『超最新の技術』を使った埋没法だって。
あ、最新のレーザーもある!!新素材を使った注入療法も試してみようかな。」
ハイ。この、「最新の治療」というのは非常にキャッチーで、目を引きます。
しかしながら、埋没法そのものの開発は1920年代で、おそらく現代の形が広く普及したのは
1980年代の論文でしょうか。
現在の手法もマイナーチェンジはあれど、基本は変わりません。
じゃあなんでやたらと「超最新!!」なんていうかというと、
マーケティング上の都合でしょう。
簡単に言えば「いかに目を引く広告を作れるか?」「いかに話題を呼ぶことができるか?」
のために、大仰なキャッチコピーをしている、とも言えます。
缶コーヒーとかお茶も、毎年新製品が出ますでしょ?
怒られそうだけど、素人の私にはあんまり違いがわかりません。
でも、「新製品だ、試してみよう」という人たちがいるわけですね。
ただ、マイナーチェンジだって立派な進歩。
各医師やメーカーは技術を向上し、シェアを奪わんと企業努力を重ねているわけ
ですから、古いものよりはマイナーチェンジされたものの方が良いでしょう。
特に、鼻の手術に関してはここ数年で、日本全体の技術が向上している印象があります。
(これは医療の発展というより、上手なやり方がシェアされた、という言い方が正確かも)
👩「結局、後に受けた方が良い治療を受けられるの?」
そうとも言い切れません。こと、美容外科においては、同じクリニック内でも
「上手な先生が周りの先生に、テクニックを秘密にしている」ことも多いです。
ひどい!!なんて思わないでください。これは生き残り戦略でもあるわけですから。
となると、新人先生は、やっぱり医学書を読んで勉強して、少しづつ上手くなっていくしか
ないわけですよ。
というわけで、「今ベテラン先生の施術を受ける」VS 「5年後若先生の施術を受ける」
なら、僕は絶対前者を選びます。
そして、上手な先生って、手術症例を見て、評価して、次に生かすのも上手いんですよ。
なので、上手な先生はどんどん秘密のテクニックを蓄え、若先生はへたっぴなまま。。
みたいな格差社会になってるのかもしれませんね。すでに今も。
反面、例えばアクアフィリングみたいに、
「最新の素材!!」と言われて一部のクリニックが持て囃して、
後から使用禁止になるものだってあるんですよ。
(アクアフィリング抜去に関してはよくtwitterでDMをいただきますね、最近。。)
最新!!に飛びつくのはやめておきましょう。
なので、「現時点で上手な先生にやってもらうのが一番、最新を謳う治療には要注意」
というのが僕の結論です。
👩「先生は??」
ん?
👩「先生はアップデートしてるの??」
もちろんしてます。
細かい細かいテクニックについては、マイナーチェンジしたり、最新の論文を読みながら
アップデートしてます。
美容外科手術の医学書には、本当に基本的なことしか書いてませんから。
医学書だけ読んで若先生に真似できるほど、簡単な手術はしません。
まあそんなこと言いながら、半年前の私。病院で手術記録を読み返しながら
👨⚕️「すごい発見をしたぞ。。こんなの、レジェンドのA先生だって知らないはず!!」
(帰宅後、医学書開く)
👨⚕️「ちくしょう、それはA先生の医学書で知ったんだった!!」
ベテランの技術と経験の蓄積ってすごいんですよね。ちゃんちゃん。
今日はこの辺で。
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