この映画の感想は、むずかしいです
原作は読んでいました。
その時も衝撃的な評判でしたし、読了後の後味の悪さも分かっていました。
さて、映像になって原作の雰囲気は充分。ストーリーも破掟せず、最後まで見せてくれます。
極端に色彩を抑えた画面、ときおりあるスロー画像の演出もエッジが効いています。
主演の松たか子、加害者の母親の木村佳乃がいいですね。
一つの映画としての完成度は高いです。とてもダークなファンタジーとして。
つまり、現実感を求めると興醒めするかも。
冷静に考えると突っ込みどころ満載ですから。
ただ、上演中はのめり込みます。
ここからちょっとネタバレ
(これから観る予定の方はご遠慮ください。。。)
最後の最後、担任の森口悠子(松たか子)が渡辺修哉に罠を仕掛けて、それが終わったあと、
「なんてね。」
と、つぶやきます。
原作にはないセリフで、これがあるかないかでこの映画の根本がガラッと変わります。
このセリフ、必要だったかなぁ。観たかた、どう思います?