昨日は「科捜研の女」の第17話でした。
ストーリーですが、
芝監察官がマリコに「あなた方を犯罪者だと思っている」というシーンから始まります。
そのシーンの1週間前、行列の出来るラーメン屋が2階を中心に火災となり、焼け跡から遺体が発見されていました。
店主とその婚約者はベテラン従業員の寝タバコの不始末では無いかと疑いを土門や神原に話します。
その後、遺体はそのベテラン従業員である事が判明しますが、その妻(足立梨花)は以前、自宅で寝タバコによるボヤを起こして以来、絶対に寝タバコはしないと約束した事、自分との約束を故人は絶対に破らない、よって断じて寝タバコは有り得ないと主張するのでした。
一方、土門刑事は現場の状況に違和感を覚え、宇佐美研究員も被害者のスマホに残されていた写真に違和感を覚えます。
そんな中、日野所長が倒れてしまいます。所長の奥さんは所長が倒れた原因が休日無しの長時間労働にあると公災の申請を京都府警警務部長に宣言します。
警務部長はこれを機に以前より考えていた働き方改革(長時間勤務のものは強制的に他の者に業務を引き継ぎ、休養を取る)をこの捜査本部に適用する事に。
科捜研や土門達から引き継いだ捜査員達が、
・火元は2階
・2階に行くには合鍵が必要
・店主には借金があり、火災となった店舗には火災保険が掛けられていた
事などから、店主を放火殺人及び保険金詐欺で送検しようとするのでした。
休養から復帰したオリジナルの捜査員達は感じていた違和感から、火元は1階の梁の部分で放火では無く、失火であるという真相に辿り着きます。
ですが、既に店主は送検された後でした。
これに対し、京都地検は無罪を求刑する事で、話題を集め、店主が全くの無実であることを世間に知らしめようとします。
もう一方の当事者である京都府警は佐伯本部長の人柄か、有効なアクションが打てないまま、時間が過ぎていきます。
そして、近畿管区警察局の芝監察官※の登場となる訳ですが、最終的に、店主と婚約者の名誉は回復されたのか、被害者の妻は納得したのか、不明のまま終わってしまいました。
事件の早期解決と警察官の働き過ぎ防止とどちらが重要か、働き過ぎを防止したために冤罪が生れて良いのか、といった事は非常に難しい問題です。後者はあってはならない事ですが、基本的にはバランスが大事という事しか言えません。
そのバランスを取るのは管理職の仕事でしょう。
裁量労働制にしてもそうですが、上記の問題にしても今以上に管理職の能力が要求される時代になりそうですが、数十年前と比較すると各段に落ちているのが現実で、能力不足を法律や制度でカバーしようとしている本末転倒の状況になっているような気がします。
※府警本部にも監察官は居ると思いますが、流石に上長たる警務部長も聴取対象という事で、芝監察官の登場となりました。
監察事案にしたのは、芝監察官を登場させたかっただけのような気もしますが。