マクラーレン・ホンダ 提携解消決定!? その1 | masashik0305のブログ

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とは言え、自作PC関係の話やF1関係の話、ドラマの話なんかがメインになると思いますが。

昨日の朝くらいから、マクラーレンがホンダとの契約を解消し、2018年からルノーパワーユニットを搭載することで合意に達した、との報道が駆け巡っています。

 

一説によると、マクラーレンはホンダから年1億ドル~1億ユーロの支援を受けていて、更にPUは無償提供

 

レッドブルもPUについてチームもドライバーも不満を漏らしていますが、ルノーはレッドブルからPU使用料金を貰っていますが、ホンダに対するマクラーレンの攻撃と比較して、まだ穏やかに見えます。

(日本のメディアがマクラーレンだけを取り上げているのかも知れませんが)

 

日本人の感覚としては、只で使っている上に金まで貰って、文句言える立場か!という感じですが、エクレストンが珍しく良い事を言っています。

 

「悪いのはホンダではない」。エクレストンがマクラーレンF1を非難。ルノーでの成功に懐疑的

 

まず、来年、ルノーPUで走ったとして、レッドブルのシャシーを凌駕しない限り、順位は今と大差ありません。

 

今年のシャシーは珍しく出来が良い(良くなって来た)ようですが、それでもトップ3チームにシャシーでも負けていると思われています。


そもそも歴史的にマクラーレンがシャシーで勝っていたと思われるのは、エマーソン・フィッティパルディやジェームス・ハントが乗っていたM23、ジョン・バーナード作のMP4/1xくらい(いずれもエンジンはフォード・コスワースDFV)で、後は基本的に遅いシャシーを速いエンジンが引っ張るというのがマクラーレンの伝統です。

 

そんなマクラーレンが来年レッドブルのシャシーより速いシャシーを作れるとは…

 

また、ルノーとレッドブルの関係は、PUサプライヤーと優先順位は高いとは言え、カストマーの関係です。

マクラーレンとホンダの関係は、それよりは強固なパートナーの関係の筈です。

 

それがカストマー以上のモンスタークレーマーなのですから、上手く行くはずがありません。

 

ルノーはホンダみたいに集中砲火されては堪らないとばかりに既に予防線を張っています。

 

 

このプロジェクトの悲劇は、ホンダ第二期の幻想をお互い持ち続けてしまった事でしょう。

 

ロン・デニスはチームで力を失ない、協力して事に当たる前に相手の非難に血道を挙げるチームになっており、ホンダは第三期ですらエンジンに競争力があったか疑わしいのに輪を掛けて、他社より2年遅れでPU開発、と振り返ってみれば成功する可能性は限りなくゼロに近いプロジェクトでした。

 

なお、昨年PU同様にボトムエンドを彷徨っていた遅いシャシーの原因はシミュレーションの結果と実走の結果が合わない、すなわちシミュレーション・ソフトの品質の問題だったようです。

 

今年のある時期から急激に良くなって来たのはシミュレーション・ソフトの精度が上がって来た為でしょうから、それまで、特に年末くらいのシミュレーション・ソフトの精度はかなり低かったと思われます。

 

今年の始め、ホンダPUで発生していたシャシーに載せて走らせると振動が発生するトラブルも、マクラーレンから提供されたデータがおかしかった可能性もあると思っています。

 

ホンダはパートナーとして信頼出来ない相手と組んでしまい、マクラーレンは想定した能力以下の相手と組んでしまったのが、お互いの不幸と言えそうです。

 

その2に続く