月曜名作劇場「はぐれ署長の殺人急行」 | masashik0305のブログ

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とは言え、自作PC関係の話やF1関係の話、ドラマの話なんかがメインになると思いますが。

鉄オタのキャリア警察官が、先輩官僚の横領を自分1人の犯行に仕立てられ、責任を左遷されて地方の警察署長となって活躍するというドラマ。

 

常識的には懲戒解雇だと思うけど、階級は警視長なので、その上は警視監、警視総監、警察庁長官、合わせて30名程度しか居らず、左遷されたとしてとても偉いまま。

 

にも関わらず、県警の管理官(本来はノンキャリの警部か警視、ドラマでは警視正)が警視長の署長を怒鳴り付けるという不思議なドラマ。

 

民間企業で言うと、本社から子会社に出向して来た取締役支店長を子会社本店の課長が怒鳴りつけるようなもの。

民間であれば、その課長が本社の社長になる可能性もゼロでは無いが、この場合、ベストケースでも退官直前に役員昇進が精一杯。

 

警察だろうと民間だろうと同じ事をしたら、どんなに優秀な人材でも次の人事異動で閑職に回され、一生冷や飯食い確定。

 

内容は、過去の不祥事も父親の権力でもみ消して来た国会議員のバカ息子が殺された事件の裏にある真相を、管理官の筋読みに逆らい署長と所轄のメンバーで解決していく、というものだが、

・被害者の国会議員の父親は登場せず、国会議員のバカ息子という

 設定の必要性がまるで無い。

 地元企業の社長のバカ息子で十分。

・横領で左遷という噂で初めは白眼視していた所轄の刑事達が、横領

 の真相を知らないまま、即ち署長を横領犯と思ったまま信頼 し始める

 という不思議。
 信頼できる人間と見せて実は、というのが、横領や詐欺の犯人像だと

 思うのだが、簡単に信じ過ぎ。

・管理官との軋轢も、事件が解決しても特に何も変わらない。

 誤認逮捕を避けられた事に対して管理官のコメントは無し。

 

作り込みがとても浅く感じるドラマだった。

 

しかし、この手のドラマでは、初めにシナリオ有りきで犯人を決め付け自白を強要したりするのだが、結果的に別の真犯人が逮捕され、辛くも誤認逮捕や冤罪を免れる、というのが良くあるが、現実もこんな感じなのだろうか。

 

誤認逮捕や冤罪のリスクを考えると、決め付けたシナリオに重点を置くとして、別のケースも考えられるなら、そちらにも多少捜査員を割くのがリスクヘッジだと思うのだが。

 

まぁ、起訴後の有罪率99.9%に対して、起訴率(起訴される確率、但し誤認逮捕率では無い)は50%くらいだから、警察は誤認逮捕なんて気にしてないのかも知れない。