遅い夏休みを取りました⑧ | 松村マサル子の日常に訊け!

松村マサル子の日常に訊け!

役者・松村マサル子の日常で起こったことや感じたことを綴ります


無事にって言えばいいのか、やっとって言やぁいいのか、とにもかくにも千倉駅に到着しましたよ。しかも日曜限定の特別モード、駅前から横移動して遠回りしての到着ですわ。…やっぱ俺、この土地と相性悪いのかも。コッチからはそンなつもりはねぇのに。
ま、駅のホームに立ったらもう予定のまんまでいけンだろ。だったらだよ、ずっとなんとなく過ごしてきたけど、今度は意思をもった行動に移すぜ。おうよ、まずは電車で移動するぜ。

で、途中下車したのは浜金谷駅。そうですか、ロープウェイがあるのね。だけど不安定なこの天気、ゴールの頂上付近はすっかりもやってるし。駅舎のレトロでかわいいフォルムを思うと、晴天であってもらいたいシチュエーションですよ。
ま、俺が乗るワケじゃねぇけどさ。コッチの目的は別のトコにあンだけどね。

前日の、道の駅ン中の古本屋でもらったフライヤーね、美術展のお知らせね。山口マオなるアーティストさんをメインに据えた美術展、袖振り合うも多生の縁、せっかくだから行ってみっかなってコトで。そンな流れで、気まぐれではあるけど、この金谷美術館に来てみたワケですな。
あ~、こういう外観ですかぁ。俺があんま見てこなかったモダンアート系の造りですわなぁ。偶然の出会いは貴重で楽しい、コレもまた一興ってモンよ。

なるほどねぇ、館山から近いポジションだ、『南総里見八猫(にゃん)伝』とはよく言ったモンだ。この展覧会は猫をベースにしてンだけど、八犬伝をパロッたアートも多い。ストレートに犬を猫にした、みたいな。『八犬伝』の登場人物を猫に見立てて、その装いで個々人を表現するみたいな。
右のヤツね、そういうのもあるよと。ソレが全部じゃなくてね。

こういうコト。やっぱココ、山口マオさんのメインフィールドって感じやね。前の日にTシャツを買ってるけどさ、俺もどっかで見たような気がするし、気持ちいいデザインではあるンだよね。少なくとも完全マイナーなアーティストじゃない、よくは知らないけど、ある程度のステイタスにある人なのかなって。だったら美術館としても応援しましょうと。そういうコトじゃね?
地元在住の人だしね、田舎特有の発想かも知ンないけど、応援してくれるってのは悪かねぇよ。演劇不毛の地に演劇文化を作ろうと目論む俺としたら、共感する部分が多いよね。ウン、こういうのはいいよ。

とにかく小っちゃい美術館、アットホーム感全開なトコ。ファンクラブ的な応援を以て運営されてるらしいし。こういうトコはこういう展示が相応しいやね、こじんまりした企画でちょうどいい。いきなりフェルメールに来られちまったら困るわな、フェルメール様をどう接待していいのかも分かンねぇだろ。お茶の出し方すらもさ。
そうね、地域に根差す近所の美術館、コレはコレで悪かないな。

どういう出自の場所なのか、オブジェを散らかした庭園から敷地の裏に回ったら白壁土蔵があってさ。一応、ココも展示スペースなのね。主に映像作品をやってるっぽい。
でも今は地元のドキュメンタリー、昔の石切り作業を追いましたってヤツをリピートしてたのね。いや、いいけどさ。でももっと、もっと映像作品らしい絵が見たかったな。いいンだけどね。
意外に面白いトコだったな。コレだから偶然出会いってのは面白いンだよ。
さてと、だ。長々続いたこのシリーズもそろそろ締めなきゃいけねぇよ。ホントは色々細かいネタも書きたいトコだけど長過ぎるのもよかねぇし。次回、明日のアップで最終回!

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