愛が足りなかったんだね | 日々是一進一退

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20年以上接客業に携わってきました。
その前は公務員をちらりと。
接客メインで書こうとしておりましたが、すっかり四方山話になっております。

だいぶ前に見た、「ザ・ノンフィクション」。
日曜日の16:00頃にひっそりと放映されていて、時間が合えば見るのですが、ダイエット食の指導をされている木下あおいさんの回で印象に残っているシーンがあります。

木下あおいさんの事は、美容雑誌や書店の本などで知ってはいたのですが、あまり詳しい事は知らずになんとなく見始めました。

木下さんの半生と共に、料理教室の生徒さんのドキュメンタリーにもなっています。

詳しい事は忘れてしまったのですが、木下さんが生徒さんにアドバイスされている時に、「わかった。愛が足りなかったんだね。」と言いながら生徒さんを抱きしめるシーンがあります。

私の好きな漫画の中のセリフに「食べる事に興味がないのは、生きる事に興味がないのと同じだ」というのがありました。

生きている限り、否が応でもでも食事をしなければなりません。(不食を実践するブレサリアンや、太陽を凝視してエネルギーを得るサンイーターとか、若干憧れなくなもないような、そうでもないような汗)

「何を食べているかでどんな人間かわかる」ではないですが、当たり前のように採っていた食事を採れなくなる。
女性はやはり、見た目に対するプレッシャーが大きいと思います。異性から、同性から、そして母親から。
「痩せていなければ、雑誌に載っているような素敵なファッションができない。素敵になれなければ誰からも注目してもらえない、大切にされない。」

あまりにも見た目に対するプレッシャーが強すぎる世界になってしまったと思います。(自分が率先しなくても、誰かが写真をアップしてしまえば誰が見るかわからないです)
朝何を食べて、お昼は何を食べて、夕食は何を我慢したのか?ヨガをやって、寝る前はハーブティーを飲んで、体にも心にも良いヘルシーなライフスタイル。
そう、ライフスタイルまでもが他人との比較対象になっています。

自分の為の良い食事や健康的な生活が、誰かから素敵だと思ってもらう為のものになってしまう。
太っているから彼ができないんだ、美人じゃないからお母さんは妹の方ばかりかわいがるんだ、だから友達もできないんだ、だから人生上手くいかないんだ、損をしているんだ。

ループは永遠で出口が見えません。

中でも、食事を改善して痩せる、というのは体にも良さそうだし取り掛かりやすいです。

では、ダイエットが成功したら?
素敵なお洋服が似合うようになりますし、身体が軽くなれば行動的にもなりますし、彼もできるかもしれません。

でも、素敵な見た目は素晴らしい人生の十分条件ではないのです。

素晴らしい人生、人が求める究極の幸せは、いついかなる時もどんな見た目であろうと、丸ごとの自分を認めて愛してくれる事。
異性でも友人でも家族でも、もしそんな人に1人でも巡り会えたなら、どれだけ素晴らしいだろうかと。

木下さんの生徒さん達には、そんな出口の見えないループにはまり込んだ方もいるのではと。
そんな彼女達と共に食事という、生きていく為の糧を通して関わるからこそ、あぁ、愛が足りなかったんだね、と。

見守っていてもらえる、大丈夫だよ、大好きだよ、と言ってくれる。

とても難しい事だから、歌になり、物語になるのですよね。

出来る時は(と、限られるのが人間が出来ていないのですが)、必要とされたなら、手を差し伸べたいと思うのです。

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天の川、美しいですよねニコニコ
この銀河の端っこにいるのかと思うとくらくらします。