2024.6.27一日一季語 海月(くらげ) 【夏―動物―三夏】
大くらげ腰骨折れしまま泳ぐ 田中呑舟
珍しいことやあり得ない物事のたとえとして、「クラゲの骨」という語があ
クラゲは古来より骨のないものの代表として扱われた。『枕草子』(10世紀)には、中納言隆家が見たことのない扇の骨を異様にほめるのに対して清少納言が「それではクラゲの骨のよう」と冷やかす場面がある
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【傍題季語】
水母(くらげ)
越前水母(えちぜんくらげ)/備前水母(びぜんくらげ)/赤水母(あかくらげ)/行燈水母(あんどんくらげ)/天草水母(あまくさくらげ)/火水母(ひくらげ)/疣水母(いぼくらげ)/蝦水母(えびくらげ)/紫水母(むらさきくらげ)/蛸水母(たこくれげ)/幽霊水母(ゆうれいくらげ)
【季語の説明】
淡水または海水の中に生息して浮遊生活を送る、刺胞動物門に属する生き物の総称。体は寒天質からなり、傘の形をしていて、これを伸縮させて泳ぐこともある。傘の中に消化循環系・生殖腺があり、骨はない。触手には刺胞があり、強い毒をもつものもある。
くらげを海月と書くのは、海に漂う姿が反射する月のように見えるから。
【例句】
裏返るさびしさ海月くり返す 能村登四郎
埋めずして海月溜りの三番瀬 能村研三
傘の恥部さらして水母覆へる 淵脇護
平家落ちのびし潮路に海月浮く 三村純也
次々と浮きくる海月壇ノ浦 今瀬剛一
【食用】
クラゲは、日本では昔から食用にされるなど、日本人にとって大変身近な存在です。日本近海に生息するクラゲは200種類と言われ、実にたくさんのクラゲが生息しています。
「水月」「鏡虫」「久羅下」と表記されることもあります。
【今日は何の日】
ヘレン・ケラー・バースデー
アメリカの社会福祉事業家、ヘレン・ケラーの1880年の誕生日。
生後19箇月で猩紅熱の為に目・耳・口が不自由になったが、家庭教師アン・サリバンの教育によって読み書きを覚えて大学を卒業した。
秋成忌
国学者・上田秋成の1809(文化6)年の忌日。
メディア・リテラシーの日
テレビ信州が制定。
1994年のこの日、松本サリン事件があり、事件現場近くに住む無実の男性がマスコミにより犯人扱いされる報道被害があった。
ちらし寿司の日
卵焼きなどの調理用食材を製造販売する広島県の株式会社あじかんが制定。
岡山のちらし寿司「ばら寿司」が生まれるきっかけとなった備前岡山藩主・池田光政の命日。
演説の日
1874年のこの日、慶応義塾の三田演説館で日本初の演説会が行われた。
「演説」という言葉は慶応義塾を創設した福澤諭吉が仏教語をもとに作ったもので、この日の演説で福澤は「日本が欧米と対等の立場に立つ為には演説の力を附けることが必要」と説いた。
日照権の日
1972年のこの日、違法建築の隣家によって日照を奪われた問題で、最高裁が「日照権と通風権が法的に保護するのに値する」という初めての判決をし、日照権・通風権が確立した。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)