2024.6.20一日一季語 合歓の花(ねむのはな) 【夏―植物―晩夏】

 

枝も葉も風の揺り籠ねむの花    林翔

 

夜になると小葉が閉じて垂れ下がることが知られている。

和名のネムノキは、「眠る木」を意味し、夜になると、前述のように、葉が合わさって閉じて(就眠運動)眠るように見えることに由来する。

この句では、風の揺り籠で、そのことを表現しているのであろう。

*2024.6.19  板橋区舟渡三丁目公園にて

 

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【傍題季語】

ねぶの花(ねぶのはな) 花合歓(はなねむ)

*傍題季語に、ねむり木、合昏、絨花樹としているものもあるようだが、花ではないと季語としてはという考えもあるようです。

 

【季語の説明】

合歓はマメ科の落葉高木で、六~七月の夕暮近く、枝先に十~二十個の頭状花序を開く。

昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ 紀女郎『万葉集』

淡紅の刷毛のような美しい花を開く。夜になると葉を閉じて眠ったようになる。

 

【例句】

象潟や雨に西施がねぶの花    松尾芭蕉

花合歓の醒むる刻さへ妻醒めず  能村登四郎

合歓咲けり天上の母灯るごと   高橋邦夫

箒にてはきだす紅絹や合歓の花  大関靖博

まとふとは紐で結ふ服合歓の花  辻美奈子

 

 

【由来】

枝が横に張り出す個性的な樹形と、涼しげな葉や刷毛を思わせる花の優美な印象から、観賞用に広い庭などに単独で植えて楽しまれる。日本では古くから海岸線の防風林として利用されている。

 

 

今日は何の日

ペパーミントの日

ハッカが特産品の北海道北見市まちづくり研究会が1987(昭和62)年に制定。

「はっか(20日)」の語呂合せ。6月は、この月の北海道の爽やかさがハッカそのものであるとのことから。

 

健康住宅の日

健康住宅推進協議会(現在の日本健康住宅協会)が制定。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)