2024.6.15一日一季語 夏霞(なつがすみ) 【夏―天文―初夏】

 

大橋は新しき景夏霞     稲畑汀子

 

『稲畑汀子俳句集成』

日本最古の俳誌「ホトトギス」主宰を継承し、俳句に全身全霊を捧げた生涯。慈愛と明るさに満ちた天衣無縫の俳人・稲畑汀子の80年に及ぶ句業の集大成! 全5398句収録。

祖父 高浜虚子、父 高浜年尾に学び、48歳で「ホトトギス」を継承した稲畑汀子は、人間も自然の一部として詠み、現代の「花鳥諷詠」を実践、俳句を「共生の文学」へと深めた。

第一句集『汀子句集』から未刊句集『風の庭』まで全8冊、計5398句を収録。本書はこれからの伝統俳句の大いなる道標である。

写真は、先日訪れた明石大橋。この句の景にぴったり。

*2024.6.1   明石海峡大橋にて

 

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【季語の説明】

霞は春の季語であるが、夏にも空の色・野面・山谷など遠くのものが霞んで見える。夕立があった翌日など、大気に水分が多いときに良く見られる。

 

【例句】

夏霞晴れて鳴門は渦巻いて   稲畑廣太郎

萬頃や夏の霞を交渉中     中原道夫

遥かなる知床の嶺夏霞     渡辺智佳

濃く淡く山並重ね夏霞     八木玲子

記紀神話の海平らかに夏霞   村上すみ子

 

【由来】

【霧】

微小な浮遊水滴により、視程が1km未満の状態(気象庁より)

【もや】

微小な浮遊水滴や湿った微粒子により視程が1km以上、10km未満となっている状態(気象庁より)

【霞】

空気中に浮かんでいる様々な細かい粒子のため、遠くがはっきり見えない現象。また、霧や煙が薄い帯のように見える現象。(デジタル大辞泉(小学館)より)

 

霧ともやは気象用語として使用されていますが、霞に関しては異なり、天気予報などで使われることはないようです。

 

 

今日は何の日

季吟忌

歌人・俳人・古典学者の北村季吟の1705(宝永2)年の忌日。

 

信用金庫の日

全国信用金庫協会が制定。

 

生姜の日

永谷園が2009年に制定。

石川県金沢市の生姜の神を祀る波自加彌神社で「はじかみ大祭」(生姜祭り)が行われる日。

 

オウムとインコの日

鳥類を飼養する人たちへの啓蒙活動などを行う団体「TSUBASA」が制定。

「オウム(06)インコ(15)」の語呂合せ。

 

米百俵デー

新潟県長岡市が1996年に制定。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)