2024.6.11一日一季語 安居(あんご) 【夏―行事―三夏】

 

床に入る足裏の汚れ夏安居    市堀玉宗

 

市堀玉宗句集『雪安居』(ゆきあんご)1997.09.25刊行

ふらんす堂ホームページより引用

正直 金子兜太

玉宗の青年期をおもうと、さすらい(流離)の語が出てくる。勤めを辞めてさすらい、出家したあともさすらっていた。困った男だとおもいながら、正直な奴だともおもっていた。ようやく能登の寺に落ち着き、俳句をはじめたと聞く。どんな句をつくるものやら。

すいせんなのかなんなのか、こんなのが本当のすいせん文かもしれないと自負。呼呼。

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【傍題季語】

夏安居(げあんご) 雨安居(うあんご) 夏(げ) 一夏(いちげ) 夏行(げぎょう《げぎやう》) 夏籠(げごもり) 夏断(げだち) 夏入(げいり) 結夏(けつげ) 解夏(げげ) 夏百日(げひゃくにち《げひやくにち》) 夏書(げがき) 夏花(げばな)

関連季語

 → 冬安居(冬)

 

 

【季語の説明】

旧暦四月十六日から七月十五日までの間、僧侶(そうりよ)が修道のため一室に籠(こも)り、精進修行すること。安居は梵語(ぼんご)の雨期の意で、万物が生長・発育するのを妨げたり、殺生しないようにするという釈迦(しやか)の教えによる。お釈迦様と弟子達は定住せずに布教活動をしたが、雨季に集まって定住し論議などをする特別な修行期間があった。

安居はこのならわしのこと。

 

 

【例句】

木の間漏る安居の墨の香なるべし  殿村菟絲子

夏安居を怠る雲の行方かな     峯尾文世

夏安居の下弦の月に入りけり    中山純子

観音の持物に花よ安居寺      大竹淑子

人の立つやうに木の立つ安居かな  能美昌二郎

 

 

【由来】

安居(あんご)は、それまで個々に活動していた僧侶たちが、一定期間、1か所に集まって集団で修行すること。および、その期間のことを指す。

また、法臘(ほうろう)は夏安居に参加するごとに一つ増えるとされた。

仏教界での用例

安居とは、雨期を意味する梵語(サンスクリット)の vārsika (または varsa 〈ヴァルシャ〉)、パーリ語での vassa (ヴァッサ(英語版))を漢語に訳したもの。

本来の目的は、雨期には草木が生え繁り、昆虫、蛇などの数多くの小動物が活動するため、遊行(外での修行)をやめて1か所に定住することにより、小動物に対する無用な殺生を防ぐことである。後に、雨期のある夏に行うことから、夏安居(げあんご)、雨安居(うあんご)とも呼ばれるようになった。

 

 

今日は何の日

傘の日

日本洋傘振興協議会(JUPA)が1989年に制定。

この日が雑節の一つ「入梅」になることが多いことから。

 

雨漏りの点検の日

全国雨漏検査協会が1997年4月に制定。

この日が雑節の一つ「入梅」になることが多いことから

 

国立銀行設立の日

1873年のこの日、日本初の銀行、第一国立銀行(後の第一銀行、現在のみずほ銀行)が設立された。その後の5年間に153もの国立銀行が発足した。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)