2024.6.8一日一季語 紫蘇(しそ) 【夏―植物―晩夏】

 

紫蘇畑天の川より風吹けり    奥坂まや

 

天の川は、帯状に見える無数の恒星の集まり。地球から銀河系の内側を見た姿で、そこからの風が紫蘇畑に吹き込んでくるという。大きな景。この紫蘇畑も、かなりの規模で広がっているのであろう。

先日見た、紫蘇畑では、赤紫蘇が風に吹かれて育っていた。梅干しを漬けるのに、着色料として煮出して作ったことがあるが、服について大変な思いをしたことを思い出した。

*2024.6.4   群馬県太田市付近にて

 

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【傍題季語】

紫蘇の葉(しそのは) 赤紫蘇(あかじそ) 青紫蘇(あおじそ《あをじそ》) 大葉(おおば《おほば》) 花紫蘇(はなじそ) 穂紫蘇(ほじそ)

 

【季語の説明】

シソ科の一年草。葉は楕円形で先がとがり、縁に鋸歯がある。日本へは中国を経由して縄文時代に伝えられたとされ、奈良時代から栽培される。平安時代には薬用としてのほか、野菜としても食用され、今では薬味や刺身のつまとして料理に添えられる。

 

【例句】

放課後の紫蘇の香充てり校舎裏   能村登四郎

飛行音をそのまゝ紫蘇の血をしぼる 平畑静塔

戒名を思ひだしたる紫蘇畑     柿本多映

棚経や紫蘇に風吹く頃となり    斎藤夏風

青紫蘇や良妻賢母ぶりもして    田中政子

 

 

【由来】

中国の後漢時代に、カニを食べ過ぎて食中毒を起こした若者が、シソの葉を煎じて飲んだところ健康を取り戻したという逸話から、「紫色」の「(元気を)蘇(よみがえ)らせる葉」ということで「紫蘇(シソ)」と名付けられた。

葉の色が緑色の「青紫蘇(青ジソ)」、赤紫色の「赤紫蘇(赤ジソ)」があり、また、葉の表面が平らなものと、ちりめん(葉に縮みが多い)のものがある。

 

 

【赤紫蘇・青紫蘇】

赤紫蘇(赤ジソ)。

梅干しや紅生姜の色付けに利用したり、紫蘇ジュースにも使えます。

 

青紫蘇(青ジソ)。

葉を用いる「大葉」をはじめ、「花穂ジソ」「穂ジソ」「シソの実」「芽ジソ」など用途多彩。

 

 

今日は何の日

大鳴門橋開通記念日

1985年のこの日、鳴門海峡を跨いで四国と淡路島を繋ぐ大鳴門橋が開通した。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)