2024.5.20一日一季語 麦刈(むぎかり) 【夏―生活―初夏】

 

麦秋といふに足らざる麦を刈る     百合山羽公

 

百合山 羽公(ゆりやま うこう 、1904年9月21日 - 1991年10月22日)

1933年、水原秋桜子の「ホトトギス」離反に従い「馬酔木」に拠り、「馬酔木」第一期同人となる。1945年、浜松の住居を戦災で失い、同県引佐郡細江町の父の生家に疎開。1946年「あやめ」創刊。1950年「あやめ」を「海坂」(うなさか)に改題、20年来の句友である相生垣瓜人と共宰する。1952年浜松に戻る。1974年、句集『寒雁』ほかで第8回蛇笏賞受賞。句集は他に『故園』『樂土』がある。1991年10月22日死去。87歳。

近所にある、麦畑、今では住宅地の中にわずかに残っている。この句のような景に、今日であった。

*2024.5.19  羽村市  近所の畑にて

 

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【傍題季語】

麦車(むぎぐるま) 麦扱(むぎこき) 麦打(むぎうち) 麦埃(むぎぼこり) 麦焼(むぎやき) 麦稈(むぎわら) 麦藁(むぎわら)

関連季語

 → 麦の秋

 

 

【季語の説明】

大麦・小麦・裸麦・ライ麦・燕麦(えんばく)などは初夏に刈取をする。

麦類は、主に稲・麦兼用の自脱型コンバインで収穫されることが多い。

麦類は水稲と異なり、刈り遅れによる胴割れなどの問題は生じにくいですが、収穫時期は梅雨時期と重なることが多く、雨害などによる品質低下を防ぐために、収穫適期以降に素早く収穫する。刈り取ったものを脱穀するのが麦扱。

扱き落とした麦の穂から実を落とすのが麦打。その時に埃が立つので、麦埃という。実を取り去ったあとの麦稈は、色々な細工などに使われる。

 

 

【例句】

麦刈りて遠山見せよ窓の前    蕪村

麦刈にくたびれてゐて月が出し  細見綾子

麦刈りへ一本の畦食運ぶ     沢木欣一

逢びきの見るかぎり麦刈り去らる 寺山修司

 

今日は何の日

東京港開港記念日

1941年のこの日、芝浦・竹芝両埠頭が完成し、外国貿易港として開港指定を受けた。

それまで東京の貿易は横浜港に依存していたが、関東大震災により東京にも大型船が入港できる港が必要になったことから、東京港が作られた。

 

成田空港開港記念日

1978年のこの日、千葉県成田市に新東京国際空港(現 成田国際空港)が開港した。

 

ローマ字の日

財団法人日本のローマ字社(NRS)が1955(昭和30)年に制定。

ローマ字国字論を展開した物理学者・田中舘愛橘の1952年5月21日の命日に因み、きりのいい20日を記念日とした。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)