2024.5.11一日一季語 風薫る(かぜかおる《かぜかをる》) 【夏―天文―初夏】

 

大川の薫風かよふ相撲部屋    池森昭子

 

先場所優勝の尊富士など、注目の五月場所は12日が初日

きごさい歳時記によると、夏に吹きわたる風をほめたたえた季語であるが、新緑、若葉のころの風として使いたい季語でもある。語源は漢語の「薫風」で、それを訓読みして和語化したものである。とある。三夏の季語としている歳時記が多い。しかし、こうした解説を読むと、初夏の季語としたい。

*2024.5.10  地元の郷土資料館にて

5月12日まで、五月人形、鯉幟の展示などの企画展の最中

 

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【傍題季語】

薫風(くんぷう) 薫る風(かおるかぜ)

風の香(かぜのか)、南薫(なんくん)

 

 

【季語の説明】

青葉の中を吹きわたって、緑のかおりを運ぶような風。薫風の候とは、「新緑の緑の間を吹いてくる風」のこと。読み下して「風薫る(かぜかおる)」とも。初夏の時候の言葉。薫風を使う時期は5月の初旬から終わり頃までといわ

れています。

もともとは和歌で草花の香りを運ぶ春の風として使われていたものが連歌で初夏の風とされるようになり、やがて俳句の季語として定着したとされています。

「初夏に若葉のかおりを漂わせて吹くさわやかな風。」

(新明解国語辞典より引用)

 

 

【例句】

風薫る葵の紋の黒書棚      小澤克己

風薫る公園口の女人像      曷川克

薫風を体に纏ひ人力車      大森玲子

三代の誌歴を祝ふ風薫る     歌代美遥

テーブルはもう薫風に出してある 關孝一

 

 

【由来】

唐の時代には「薫風自南来(薫風南より来る)」と謳われています。

日本風に読み下して「風薫る(かぜかおる)」といわれることもありますが、

どちらも初夏の若葉の香りを運ぶ穏やかな風を意味しています。

漢詩に使われている薫風は南風で、すべてのものを養い育てる風だといわれています。

時候の挨拶としての薫風は、初夏に使われます。

初夏とはいつなのか、と疑問に思う人がいるかも知れません。

普通、初夏とは大まかに夏が近づいて来たと感じる頃に使う言葉ですが、

正式には、初夏は二十四節気の立夏から芒種までをいいます。

現在のカレンダーでは5月5日頃から6月上旬までが初夏にあたります。

だから時候の挨拶などで、薫風を使いたいときは、

ゴールデンウィークが終わる頃から使い出すとよいでしょう。

6月に入るとそろそろ梅雨が近づいて来るため、薫風は似合わなくなってしまうかも知れません。

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今日は何の日

鵜飼開き

岐阜県長良川の鵜飼は5月11日から10月15日まで行われる。

 

朔太郎忌

大正・昭和期の詩人、萩原朔太郎の1942年の忌日。

 

たかし忌,牡丹忌

俳人・松本たかしの1956年の忌日。

 

梶葉忌

小説家・梶山季之の1975年の忌日。

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)