2024.5.5一日一季語 武者人形(むしゃにんぎょう《むしやにんぎやう》) 【夏―生活―初夏】
武者人形飾る仏間を明け渡し 岡本昌三
五月人形とは、男子の誕生を祝うとともに、無事に成長し、強く、逞しく、賢い大人になるようにとの願いを込めて、5月5日の端午の節句に飾るお人形
現在、五月人形の多くが愛らしい子供の姿だが、明治時代までは、武勇(ぶゆう)と関係の深い大人顔の人形が主流だった。庶民にとって絵本や芝居などを通して馴染みの深かった、歴史上・伝説上の英雄豪傑たち。その威力にあやかりたい人物が人形のモデルとされ、端午の節句に子供のお守りとして、日本独自の節句の飾りとなっった。
*2024年 浅草橋にて
⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。
【傍題季語】
五月人形(ごがつにんぎょう《ごぐわつにんぎやう》) 武具飾る(ぶぐかざる) あやめ人形(あやめにんぎやう)武具飾る(ぶぐかざる)
【季語の説明】
端午の節句を前に、兜や太刀、武者人形を飾ること。武者人形は、武者の姿をした五月人形の一種。神話に登場する人物や、平安・鎌倉時代の武将のほか、金太郎・桃太郎などおとぎ話の主人公、疫病除けの守り神である鍾馗がある。
江戸時代には主に幟と一緒に屋外に立てる外飾りだったが、現在では主に室内に飾る。昔は五月人形は母方の実家が贈るものとされていましたが、最近ではそれほど厳格には決まっていない。
【例句】
冬の陣夏の陣へし武具飾る 京極杞陽
出陣の稚き眉目武者人形 橋本多佳子
武者人形飾りし床の大きさよ 稲畑汀子
武具飾る天才にならずともよし 阿部完市
初陣の父祖目に描き武具飾る 成瀬正とし
【大将飾り】
端午の節句に飾るお人形を「大将飾り」と呼ぶことがある。飾り台とお屏風がセットになっているものを指すことが多い。武者人形も大将飾りも子供の「身代わり」の意味合いを持ち、災厄から守ってくれるお守りのような存在として飾られる。
昔から人形は厄払いの意味を込めて飾られていたが、兜や鎧を身につけた武者人形は、子どもの身の安全や病気から守るという意味合いが強く込められている。
【木目込み】
武者人形はその作り方で、「木目込み人形」と「衣装人形」に大別されます。
木目込み人形とは胴体に溝を彫り、そこに布地の端を埋め込んで衣裳を着せて作った人形のことです。
布地を溝に埋め込むことを木目込むということから名づけられています。
木目込み人形は江戸時代中期に作られた人形が起源とされており、そこから世に広まっていきました。
一方衣裳着人形とは仕立てた衣裳を胴体に着せ付けて作った人形のことです。
衣裳着人形は江戸時代初期に京都で発祥となり、その後人形師によって、盛んに作られるようになったといわれています。
Copyright © 味岡人形, Co., Ltd. All Rights Reserved.引用
【今日は何の日】
こどもの日(Children's Day)
こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する国民の祝日。
1948(昭和23)年7月公布・施行の祝日法によって制定された。
端午の節句,菖蒲の節句
邪気を払う為、菖蒲や蓬を軒に挿し、粽や柏餅を食べる。
「端」は物のはし、つまり「始り」という意味で、「午」は「五」に通じることから、元々「端午」は月の始めのの五の日のことだった。その中でも数字が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになった。
児童憲章制定記念日
1951(昭和26)年のこの日、子供の権利に関する宣言「児童憲章」が制定された。
おもちゃの日
日本玩具協会・東京玩具人形問屋協同組合が1949(昭和24)年に制定。
端午の節句に因み、おもちゃや人形のPRの為に設けられた。
わかめの日
日本わかめ協会が1983(昭和58)年に制定。
「こどもの日」に因み、子供の成長、発育に欠かせないミネラル、カルシウム等を含んだわかめをたくさん食べてもらおうと設けられた。また、この頃は新わかめの収穫時期でもある。
こどもに本を贈る日
書籍取次のトーハンが制定。全国の書店でキャンペーンが行われる。
国際助産師の日
1990年に日本で開催された国際助産師連盟の国際評議会で制定され、1992年から実施。
手話記念日
日本デフ協会が2003年3月20日に制定。
手話が左右の五本指を使うことから。
自転車の日
自転車月間推進協議会が1998(平成10)年に制定。
自転車月間の中の祝日を自転車の日とした。
薬の日
全国医薬品小売商業組合連合会が1987(昭和62)年に制定。
611(推古天皇19)年のこの日、推古天皇が大和の兎田野で薬草を採取する薬狩りを催し、これから毎年この日を「薬日」と定めたという故事に因む。
フットサルの日
フットサルに関する事業を行う株式会社エフネットスポーツが制定。
フットサルが5人対5人で行うスポーツであることから。
レゴの日
ブロック玩具「レゴ」を販売するレゴジャパン株式会社が制定。
「05」を「レゴ」と読む語呂合せと、「こどもの日」であることから。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)