2024.4.22一日一季語 牡丹(ぼたん) 【夏―植物―初夏】
きのふ見し蕾の色が咲く牡丹 阿部ひろし
もう咲くか、毎日のように、我が家でも母が楽しみにしている牡丹。今年は思いのほか花をつけた。与謝野晶子は、歌の中で牡丹の花を「神秘の花」「熱の花」と呼び、多くの歌を詠んでいる。花が咲くのは数日の間で、花弁が一枚ずつ散っていく。あっというまに花の形が無くなることから、散る様子を「崩れる」と表現される。
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【傍題季語】
ぼうたん 富貴草(ふうきそう《ふうきさう》) 白牡丹(はくぼたん) 緋牡丹(ひぼたん) 牡丹園(ぼたんえん《ぼたんゑん》)
*別名は季語となっている物の他、「富貴花」「百花王」「花王」「花神」「花中の王」「百花の王」「天香国色」 「名取草」「深見草」「二十日草(廿日草)」「忘れ草」「鎧草」「ぼうたん」「ぼうたんぐさ」など多数。
*2024.4.26 狭庭にて
【季語の説明】
古くから「花の王様」と呼ばれている。4~6月が開花時期で、4月下旬〜5月頃が見頃。また、春と秋に花を咲かせる「二季咲き系(寒牡丹)」、冬咲きに調整された「冬牡丹」といった品種もある。
文学に登場したのは『枕草子』が最初。
(「殿などのおわしまさで後」の条)。
夏、初夏の季語。そのほか牡丹の芽は春、初春の季語、狐の牡丹は晩春、牡丹焚火は初冬、冬牡丹、寒牡丹、冬の季語。
関連季語
→ 寒牡丹(冬)
【例句】
牡丹の一花に怯みをりにけり 山田弘子
顔程の牡丹咲かせし浜離宮 鈴木てるみ
庭先の開く牡丹に傘掛けて 山形麗子
山門をくぐるや匂ふ牡丹あり 君島栄子
庭牡丹末たのむものあらねども 乗光雅子
【牡丹園】
関東では、上野東照宮ぼたん苑、つくば牡丹園、鎌倉にある鶴岡八幡宮ぼたんあ庭園や長谷寺など、関西ですと、京都府長岡京市にある乙訓寺、兵庫県宝塚市にある長谷牡丹園、尼崎市にある農業公園などが有名
【今日は何の日】
よい夫婦の日
講談社が1994年に制定。
四(よ)二(ふ)二(ふ)で「よいふうふ」の語呂合せ。
カーペンターズの日
ユニバーサルミュージックが制定。
1969年のこの日、ポップス・グループのカーペンターズがメジャー活動を開始した。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)