2024.4.14一日一季語 蒸鰈(むしがれい《むしがれひ》) 【春―動物―仲春】

 

焙りしは潮のかをりの蒸鰈   綾戸五十枝

 

蒸鰈は、塩水で蒸してから、陰干しにしたもの。炭火などで炙っていただくが、酒の肴にぴったり。たくさんの鰈を棹にくくり付けて干す様子は若狭の冬の風物詩。広重が日本各地の風景を描いた『諸国名所百景』にも、若狭の海を背景に蒸鰈が描かれている。ほのかに甘みがあることから「甘鰈(あまがれい)」とも呼ばれ、現在でも贈答品として人気の高級食品。福井県と京都府に面する若狭湾は日本海側では珍しい日本屈指のリアス式海岸で、素晴らしい景色が広がっています。 小浜湾や敦賀湾などの支湾があり、古来より良漁として漁業が盛んな場所。

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【傍題季語】

やなぎむしがれひ  柳むしがれい(やなごむしがれひ)

 

【季語の説明】

若狭湾の名産。「蒸鰈」の「蒸す」は、海岸で、漁師が、カレイを塩水に漬け、蒸して作るため。陰干ししたものを出荷する。家庭で軽く焼く(七輪か火鉢に金網を載せ、蒸鰈を炙る)りいただく。

 

 

【例句】

若狭には仏多くて蒸鰈     森澄雄

暮れ切つてよりの集ひや蒸鰈  小林貴子

仙境に辿りつきたり蒸鰈    小澤克己

蒸鰈うすももいろの骨すこし  竹内弘子

ふるさとに雨のひと夜を蒸鰈  榎本文代

 

 

【若狭がれい】

若狭湾で水揚げされたヤナギムシガレイの干物を「若狭かれい」と呼びます。

若狭湾の沖合は暖流と寒流が交わり、豊富なえさが流れ込むため、魚たちの絶好のえさ場となっています。

脂ののった若狭がれい(ヤナギムシカレイ)もそんな豊かな漁場で獲れます。

福井県では毎年9月から翌年の5月頃まで底引き網漁が行われるが、漁で捕れたカレイは地元で「一夜干し」に加工されます。

「寒風でさっと干し上げるのがコツ。日によっては半日で仕上げるときもある。ぬくい(生温かい)風はおいしくならないね」と地元の業者が長年の経験をもとに語るように、極上の干しガレイを作るには天候も大切です。

皇室に献上する12月は、お歳暮の時期とも重なって出荷のピークを迎えます。中でも、透き通った身にピンクの卵巣を持った子持ちガレイは、脂ののった格別の一枚。これを軽く火であぶって食べる、通もうなる逸品で、江戸時代後期の書物『日本山海名産図会』でも「淡乾の品多しとはいえども是天下の出類雲上の珎美と云べし」と絶賛されています。

 

 

今日は何の日

パートナーデー

佐賀県佐賀市が1998年に制定。

2月14日がバレンタインデー、3月14日がホワイトデーであることから、その一箇月後を「パートナーデー」とした。

家庭・職場・地域等で互いを思い遣り、男女が共に参画する社会を目指す日。

 

タイタニック号の日

1912年のこの日、初航海中のイギリスの大型客船タイタニック号が、北大西洋ニューファントランド沖で氷山に激突し、翌日未明に沈没した。

 

ロスゼロの日

オレンジデー

フレンドリーデー

柔道整復の日

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)