2024.3.5一日一季語 地虫穴を出づ(じむしあなをいず《ぢむしあなをいづ》) 【春―動物―仲春】

 

沈む日は苔にあたたか地虫出づ   岸本尚毅

 

第六句集『雲は友』

句の中の季重なりはどういう場合に許容されるのか。この句には作者の

見解が端的に示されています。地面に目をやった際に同時に視野に入る

苔と地虫。それならば両方を詠むことになんのためらいがありましょうや。

狭いルールに縛られていては表現できない写生の世界がここにあります。

 

YouTube版ハイクロぺディア(元「NHK俳句」プロデューサー蜂谷初人氏運営)インタビュー動画(自選十句より)

 

 

 

 

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【傍題季語】

地虫出づ(じむしいず《ぢむしいづ》) 蟻穴を出づ(ありあなをいず《ありあなをいづ》)

関連季語

 → 啓蟄

 → 蛇穴を出づ

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

 

【季語の説明】

暦の二十四節気にある「啓蟄(けいちつ)」の頃。春の兆しを感じて地中で冬眠していた虫たちが巣穴から這い出して来ること。「蟻穴を出づ」などともいう。本来は「地虫穴を出づ」だが、実作ではもっぱら「地虫出づ」と詠まれる。

 

 

【例句】

世の怖れひとつふやして蛇出づる   能村登四郎

耳裏に風こそばゆき地虫出づ     福永耕二

穴を出る虫に鉄骨組まれ立つ     有馬朗人

蛇穴を出づ石棺の蓋のづれ      近藤喜子

蟻穴を出る縄文の住居跡       田村恵子

 

 

今日は何の日

サンゴの日

「さん(3)ご(5)」の語呂合せと、珊瑚が3月の誕生石であることから。

 

ミスコンの日

1908(明治41)年のこの日、時事新報社が全国から「良家の淑女」を対象に写真を募集し、その審査結果を公表した。これが日本初のミスコンテストとなった。

1等に選出されたのは小倉市長・末弘直方の四女・ヒロ子で、学習院女子部3年に在学中だった。彼女

の兄が本人の承諾なしに応募したものだったが、コンテスト参加は学習院で大問題となり、彼女は退学処分になってしまった。

 

スチュワーデスの日

1931(昭和6)年のこの日、東京航空輸送が実施した日本初のスチュワーデス採用試験の結果が発表された。

「エアガール」という呼び名で募集され、2月5日に試験が行われた。140人の応募に対し、合格者は3人だった。

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)