2024.2.19一日一季語 芝焼く(しばやく) 【春―生活―初春】
芝焼かる後楽園の鳥獣塚 品川鈴子
言わずと知れた岡山の観光名所「岡山後楽園」。
後楽園は300年以上の歴史を誇る、日本三名園のひとつです。開放的で見通しの良いつくりで、日本全国、世界各国の観光客に愛される場所。1952年には国の特別名勝に指定され、文化財保護の観点から更に保護・管理が徹底されてきました。
広々とした芝は後楽園の一番の特徴といえます。
なんと、この風景が2月には一面「真っ黒」に。
その理由は、毎年恒例の「芝焼き」です。草に隠れた害虫や害虫の卵を焼く管理方法で、風向きや立地に応じて区画ごとに火をつけていきます。
地中の芝の根は生きており、再び春に向けて芽吹いていくのです。
ゴールデンウィーク頃には新緑の季節に相応しい芝が生えそろい、新たな葉が日差しをキラキラと照り返している姿を見ることができます。
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【傍題季語】
芝焼(しばやき) 芝火(しばび)
【季語の説明】
早春に庭園、山、土手など、更には家庭の庭などの枯芝を焼くこと。
畑焼、山焼などと同じ目的。害虫の駆除、焼いた灰を肥料にして、芝の発芽に用いる。
【例句】
芝火すぐ消えて狭庭でありしかな 稲畑汀子
風の出て風にしたがふ芝火かな 鷹羽狩行
芝焼きの明日を占ふ昼の月 山田耕子
若草山気取に庭の芝を焼く 青木政江
別人のやうに芝焼取りしきる 岸洋子
【後楽園】
2024年2月7日(水)13:00〜15:00、岡山市の後楽園で『芝焼き』が、2月21日(水)10:00〜10:30には春を迎える後楽園の風物詩『松の菰焼き』が行なわれます。『芝焼き』は、園内に広く敷かれた芝を、順番に焼いていく作業で、春の芝の芽出しを揃えるのと病害虫の駆除を期待しての年中行事です。
芝を焼くことで、 春の芝の芽出しを揃えるのと病害虫の駆除の効果があります。
冬枯れで黄金色になっている芝が、炎とともに漆黒へと変わって行く様子は、この時期の後楽園の風物詩となっています。
急な雨のため、2月7日(水曜日)は途中で中止とさせていただきました。
なお、2月9日(金曜日)午後1時から再開します。
後楽園ホームページ引用
【今日は何の日】
瓢々忌
小説家・尾崎士郎の1964(昭和39)の忌日。
代表作『人生劇場』の主人公・青成瓢吉から瓢々忌と呼ばれる。
万国郵便連合加盟記念日
1877(明治10)年のこの日、日本が、郵便の国際機関・万国郵便連合(UPU)に加盟した。
プロレスの日
1954(昭和29)年のこの日、日本初のプロレスの本格的な国際試合、力道山・木村組対シャープ兄弟の試合が開催された。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)