2024.2.17一日一季語 冴返る(さえかえる《さえかへる》) 【春―時候―初春】
心経に無の字二十一冴返る 渡辺よし生
般若心経の英訳は「Heart Sutra(心・心臓のお経)」。ジョンレノンやスティーブジョブズも多大な影響を受けて心の拠所にしました。修飾的な表現を排し削ぎ落としていく禅や俳句の思想は、ジョンの生き方や作品に強い影響を与えました。レノンの曲『Imagine(1971)』は、「天国も地獄も、国(国
境)や宗教もない。今、ここがあるだけ」…無と空を唱えて、その世界観をよく表現しています。。同年の来日時には、「俳句は僕が今まで読んだ詩の形式の中で最も美しいものだ。僕の作品も今後はより短く、より簡潔になっていくだろう。」とのコメントを残しています。他にも、「Across The Univ
erse(1968)」は松尾芭蕉の俳句に影響を受けたとされ、「Guru Deva Om~」の一節は「神に感謝」の意味です。「Julia(1968)」も簡潔な歌詞でまとめらています。
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【傍題季語】
凍返る(いてかえる《いてかへる》) 寒戻る(かんもどる)
【季語の説明】
春になって暖かくなり始めた頃に、冬の冴え冴えとした寒さが戻ってくる。いったん緩んだ寒さだけに、一層寒さが厳しく感じたりする。
春は気温が一直線に上昇していくわけではなく、時々寒気が流れ込んで寒さが戻り、一進一退を繰り返します。天気も周期的に崩れ、一雨ごとに暖かくなっていきます。
【例句】
冴返る鎧かざりし天守閣 松田明
冴え返る地震見舞の客来たる 相蘇こいと
冴返るゴッホの部屋に椅子ひとつ 川井政子
冴返る東京新宿副都心 木村みかん
頭骨に裏おもてあり冴返る 長岡新一
【類語】
「冴え返る」は暖かくなりかけた頃にまた寒さがぶり返すことをいう。心身に寒さがいっそう沁みる感覚的な語。
「余寒」は立春後もなお残っている寒さをいう。余寒では、寒さに力点を置く。
「春寒し」暦の上では春になっても、まだ寒いこと。「春なのに寒い」という感覚に力点を置く。
【今日は何の日】
安吾忌
小説家・坂口安吾の1955(昭和30)の忌日。
天使の囁きの日
北海道幌加内町の「天使の囁きを聴く会」が1994年に制定。天使の囁きとは、空気中の水蒸気が凍ってできるダイヤモンドダストのことである。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)