2024.1.31一日一季語 紙漉(かみすき) 【冬―生活―三冬】
漉く紙のまだ紙でなく水でなく 正木ゆう子
この句を体感しようと、昨年の2月に「貸切体験」と吟行を、銀座にある小津和紙店でしました。
小津和紙は、和紙の魅力と日本の伝統を伝える文化拠点。
小津史料館・小津和紙照覧のガイドと"和紙のできるまで"ビデオ上映 → 紙漉体験。紙漉は、流し漉きの方法で行い、基本的な和紙の漉き方から乾燥までを制作体験しました。
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【傍題季語】
紙漉場(かみすきば) 紙漉女(かみすきめ) 楮蒸す(こうぞむす《かうぞむす》)
【季語の説明】
和紙の原料となる植物は、楮・雁皮(がんぴ)・三椏(みつまた)など。文化財などに用いる、上質な和紙は今でも手漉き。楮などの樹皮を水に浸けて、煮熟してさらに精製し、黄蜀葵(とろろあおい)の根から採った液を使う。
漉いてから干すまでの工程は複雑。
【例句】
ぎしぎしと家を揺らして紙を漉く 今瀬剛一
紙一重水の一重と漉きあがる 中原道夫
水あやす如く揺らして紙漉きぬ 津田このみ
紙漉や水の暮れゆく音のあり 村上瑪論
紙漉の変遷を聞く土間あかり武井清子
【手漉き ・ てすきとは】
手漉きの方法には「流しずき」「溜めずき」の2種類があります
手漉きとは、「機械すき」に対する言葉で字のとおり人力による作業で、まさにハンドメイドです
現在は生産効率を上げるため80%以上が「機械すき和紙」となっています
【流し漉き・ ながしずき とは】
「簀桁・すげた・スクリーン」で和紙の紙料液をすくい、縦横に動かし繊維を絡みあわせる漉き方です
【溜め漉き・ ためずき とは】
和紙の紙料液を簀桁(すげた)の上に溜め、水分が下に落ちるのを待って紙層を作る漉き方です
【和紙の伝統的技法とは】
国産の原料(楮、三椏、雁皮など)を使い、石灰などで煮て、水や雪などで晒し(さらし)ます
よくたたいて、塵(ちり)を取り自然の粘剤(トロロアオイ、ノリウツギなど)を入れて漉きます
最後に、板干しで天日乾燥した技法をいいます
【今日は何の日】
晦日正月,晦日節
正月最後の日。
この日に、松の内に年始回りをしなかった家を訪ねる地方もある。
生命保険の日
生命保険のトップセールスマンの集りであるMDRT日本会が制定。
愛妻家の日
日本愛妻家協会が制定。
1月の1をIに見立て、「あい(I)さい(31)」の語呂合わせから。
防災農地の日
農地を災害時に活用する取り組みを行う大阪府防災農地推進連絡会が制定。
「ぼう(棒=1)さ(3)い(1)」の語呂合せと、同連絡会が発足した日であることから。
五つ子誕生の日
1976(昭和51)年のこの日、鹿児島市立病院で日本初の五つ子が誕生した。
独立記念日 [ナウル]
1968年のこの日、南大平洋のナウルがイギリス・オーストラリア・ニュージーランドの信託統治から独立した。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)