2023.5.15一日一季語 蛇苺(へびいちご) 【夏―植物―初夏】
蛇苺ほどの嘘つく齢かな 長谷川鉄夫
小さな小さな蛇苺。これに対して作者の年齢はかなりの歳を重ねているという対比の句であろうか。大人として、社会人として大きな存在。ほんの小さな、悪意無き嘘ならば許したい。
*2023.5.14 善福寺公園にて
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【傍題季語】
毒苺(どくいちご)、くちなはいちご
【季語の説明】
バラ科キジムシロ属の多年草で、イチゴの一種。湿気の多い、ヘビの出そうなところに生え、ヘビが食べるようなイチゴ、とたとえられたことから「蛇イチゴ」の名になった。(毒はないが、甘みは無い)表面はつぶつぶ、果汁はあまりなくすかすか。
【例句】
蛇苺口を酸つぱく言ひしはず 中原道夫
一雨の過ぎて艶めく蛇苺 山口マサエ
石仏の年月不詳蛇苺 渡邉友七
昨夜雨のありし畦なり蛇苺 渋谷ひろ子
夭折の画家したはしき蛇苺 竹内弘子
【蛇苺の由来】
漢方・生薬の名前「蛇苺(じゃも、中国語)」を日本語の読み方に変えた
蛇が食べるイチゴだから
湿地帯や日陰を好む蛇の生育環境とヘビイチゴが自生している環境が似ている
ヘビイチゴを食べに来た小動物を蛇が狙っているから
地をぐんぐん這い生育する姿が蛇に似ている
という5点が代表的な説です。
【今日は何の日】
沖縄復帰記念日
1971年6月17日に宇宙中継によって東京とワシントンで結ばれた「沖縄返還協定」が1972年5月15日午前0時をもって発効し、沖縄の施政権がアメリカから日本に返還され、沖縄県が誕生した。
ヨーグルトの日
ヨーグルトを研究したロシアのメチニコフ博士の誕生日。
青春七五三
日本記念日協会が提唱。
11月15日の「七五三」の半年後。
七五三から10年過ぎた13歳・15歳・17歳の少年少女にこれからの人生に対してエールを送ろうという日。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)