2023.3.25一日一季語 椿(つばき)  【春―植物―三春】

 

玉垣の切つ先匂ふ紅椿      歌代美遥

 

椿にはほとんど香りがない。赤やピンクの濃い花の色が鳥や虫を招くため、香りを持つ必要がなかったという説がある。神域と俗世界の境目を区別するための玉垣。この句の匂いは、その玉垣の切っ先からなのだという。嗅覚だけではない五感に訴えてくるのであろう。

*2023.3.16   板橋区にて

 

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【傍題季語】

山椿(やまつばき) 藪椿(やぶつばき) 白椿(しろつばき) 紅椿(べにつばき) 乙女椿(おとめつばき《をとめつばき》) 八重椿(やえつばき《やへつばき》) 玉椿(たまつばき) つらつら椿(つらつらつばき) 花椿(はなつばき) 椿林(つばきばやし) 落椿(おちつばき)

 

【季語の説明】

ツバキ科 / ツバキ属(カメリア属)。ヤブツバキ系や、ユキツバキ系、ワビスケ系、洋種ツバキ系の椿がある。日本を代表する花木で、海外でも近年非常に人気の高い樹木。椿(つばき)は日本の書物、万葉集にも記載がある。また、縄文時代の遺跡からも椿の種などが発見されており歴史の古い樹木。

名前の由来には諸説あり、厚みのある葉の意味で「あつば木」、つややかな葉の「艶葉木(つやばき)」、光沢のある葉の「光沢木(つやき)」など。

 

 

【例句】

ゆらぎ見ゆ百の椿が三百に       高浜虚子

若狭くもり千の眼の薮椿        青野敦子

星塚の裾にちりぼふ椿かな       山田弘子

禅苑の延寿椿は上向きに        阿部幸石

飛び石を数歩離れて八重椿       板倉勉

 

【由来】

「椿」の由来は、丈夫な種類の木だったことから「強葉木(つよばき)」、葉に艶があることから「艶葉木(つやはき)」などと呼ばれ、徐々に「つばき」と呼ばれるようになった説があります。

 

 

今日は何の日

蓮如忌

浄土真宗中興の祖・蓮如上人の1499(明応8)年の忌日。

 

電気記念日

日本電気協会が1927(昭和2)年9月に制定。

1878(明治11)年のこの日、東京・銀座木挽町に開設された中央電信局の開局祝賀会が虎ノ門の工部大学校(現在の東京大学工学部)で開かれ、式場に50個のアーク灯が点灯された。日本で初めて灯った電灯だった。

 

とちぎのいちごの日

ご自愛の日

サガミのみそ煮込の日

プリンの日

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)