2023.3.18一日一季語 初桜(はつざくら)  【春―植物―仲春】

 

実朝の海あをあをと初桜      高橋悦男

 

源実朝は若干12歳でその座についた鎌倉幕府の第三代征夷大将軍。

三谷氏が脚本を手がける61作目の大河ドラマ。「鎌倉殿の13人」では、柿澤勇人が演じて話題となった。武人である以上に歌人、京の歌壇の第一人者「藤原定家」に教えを請うた。若干22歳の青年が編んだ、武人で初めての和歌集「金槐和歌集」がある。

「わたつ海の 中にむかひて いづる湯の 伊豆のお山と むべもいひけり」

「世の中は 常にもがもな 渚こぐ 海人の小舟の 綱手かなしも」

「箱根路をわが越えてくれば伊豆の海沖の小島に波の寄る見ゆ」

など、鎌倉の海を詠み上げている。

実朝の海―高橋悦男句集の一句は、そんな実朝に思いをはせているので会おう。

*2023.3.16  板橋区赤塚公園にて

 

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【傍題季語】

初花(はつはな)

 

 

【季語の説明】

その年に初めて咲いた桜のこと。初花と同義であるが、桜という春の植物だということに重きが置かれる。初花は、心待ちにしていた開花を喜ぶ気持ちが「初」という文字に現れている。開花宣言には5輪以上が必要だが、一輪、二輪咲き始めた喜びの気持ちがある。

 

【例句】

初花の薄べにさして咲きにけり     村上鬼城

初花の空従へてをりにけり       横尾桂子

初花や清しきひと日始まれり      竹内文子

坂のある町曲りきて初桜        小林伸江

知恵もなく財力もなく初桜       福田みさを

 

今日は何の日

人丸忌,人麿忌

歌人・柿本人麻呂の忌日。

月遅れの4月18日に明石の柿本神社で例祭が行われる。

 

小町忌

平安時代の歌人・小野小町の忌日。生没年は不詳。

『古今集』等の作者で、絶世の美女との伝説がある。

 

精霊の日

柿本人麻呂、和泉式部、小野小町の3人の忌日がこの日であると伝えられていることから。

 

点字ブロックの日

岡山県視覚障害者協会が2010年に制定。

1967年のこの日、岡山県岡山市の岡山盲学校の近くの国道2号・原尾島交差点に世界初の点字ブロックが敷設された。

 

明治村開村記念日

1965(昭和40)年のこの日、愛知県犬山市に博物館明治村が開村した。

博物館明治村は明治の建築物を保存展示する野外博物館である。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)