2023.3.17一日一季語 雪柳(ゆきやなぎ)  【春―植物―仲春】

 

もくもくと雲の湧くかに雪柳      鎌倉喜久恵

 

関東地方ではソメイヨシノが咲く7~10日前に咲くことが多いという。私が先月から観察していた雪柳は、咲き始めは貧弱に思えたが、今日見たら、枝が垂れ下がり、近くで開花していた彼岸桜との対比で、一層白が際立っていた。この句のように、雲が湧き出すようにも思えた。白い花が目立つのは、新葉が出る前に咲き、満開の頃に新葉が出ることにもあるようだ。

*2023..3.16  板橋区舟渡水辺公園にて

 

⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。

 

 

【傍題季語】

小米花(こごめばな) 小米桜(こごめざくら)

 

【季語の説明】

バラ科 / シモツケ属の落葉低木の花。中国原産とも。三~四月ごろ、小さな白い五弁花を小枝の節ごとにつけ、花の時季は枝が垂れ下がる。この枝垂れた枝先に雪が積もったように、たくさんの花を咲かせている姿は、ひときわ目を引く。近年は、‘フジノ・ピンク’などの花弁の外側がピンクの品種が植えられることも多く、白一色だったユキヤナギにも種類が増えている。。花壇や公園によく植えられている植物。散ったユキヤナギの花が散らばった米のように見えることから「小米花(コゴメバナ)」とも呼ばれている。

 

【例句】

たえず風やり過しをり雪柳       高木晴子

風起こるたびに歓喜の雪柳       片山桃弓

足下より風吹き上ぐる雪柳       篠崎荘市

石垣に続く生垣雪柳          浅嶋肇

小米花とめし雨粒より小さし      小畑一天

 

 

【由来】

「雪柳(ユキヤナギ)」は、柳のように細長い枝に、白い小花が降り積もったように見えることに由来する。

 

 

【季語の語源など】

名前に、ヤナギの名があるが、植物学の分類上ではヤナギとも全く関係のない植物。「雪柳」という名前は、その枝がヤナギの細長い枝のように見え、枝に咲くたくさんの白い花が積もった雪を思わせることから名づけられた。。

 

 

今日は何の日

月斗忌

俳人・青木月斗の1949(昭和24)年の忌日。

 

薔薇忌

小説家・評論家の塩月赳の1948(昭和23)年の忌日。

太宰治の『佳日』のモデルで、塩月の死の3箇月後に太宰が入水自殺した。

評論集『薔薇の世紀』から薔薇忌と呼ばれる。

 

漫画週刊誌の日

1959(昭和34)年のこの日、日本初の少年向け週刊誌『少年マガジン』『少年サンデー』が発刊された。

当時は読み物が中心で、漫画は少ししか載ってなかった。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)