2022.6.15一日一季語 水無月(みなづき) 【夏―時候―晩夏】
水無月や瑞穂の国の水匂ふ 谷岡尚美
瑞穂(みずほ)とは、みずみずしい稲穂のことである。稲が多く取れることから瑞穂の実る国ということで、「瑞穂国」(みずほのくに)。
「豊葦原千五百秋水穂国」(とよあしはらの ちいおあきのみずほのくに)が日本国の美称としても使われる。初学の句会でこの瑞穂の国の出てきた時には、意味がわからなかった。この句では、水無月の語源の一つとなっている、谷水を引く時期のように感じました。
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【傍題季語】
風待月(かぜまちづき) 常夏月(とこなつづき) 青水無月(あおみなづき《あをみなづき》)
【季語の説明】
旧暦六月の異称。その語源には、諸説有ります。
水無月の「無(な)」が「の」にあたる連体助詞だという説。水が「無い」わけではなく「水の月」であることを意味する、という説です。梅雨明けにあたる陰暦6月が、田に水を引く時期であったことから「水無月(みなづき)」と呼ばれた、という説など。
これに対して、水が無いから「水無月」だとする説もあります。田に水を引くため、それ以外の水が無いという説や、暑さで水が干上がってしまうから水が無い「水無月」だという説など。
青葉の茂る時期なので、青水無月という。現代の暦の六月を水無月と呼ぶのは誤り。
【例句】
みなづきの広間に一人寝まりけり 山尾玉藻
水無月の胎内に水多すぎる 津田このみ
頬杖をつく水無月という谷間 立岩利夫
声あげて山に手を振る青水無月 小野寺節子
老いに似る風待月に風待つは 櫂未知子
【季語の語源など】
明治初頭より陽暦(新暦)を採用した日本では、12か月を1月〜12月の数字で表しています。しかし、それ以前は、季節感がわかるような和風月名で各月を表現しており、その6番目の月を「水無月」としていました。現在の日本では、これを陽暦(新暦)の6月に当てはめ「水無月=6月の和風月名」として用いています。
陰暦の6月は、陽暦の6月と時期が違います。陽暦は陰暦から1か月ほど遅れています。陰暦の6月は、陽暦の6月下旬から8月上旬頃に当たるのです。
【今日は何の日】
季吟忌
歌人・俳人・古典学者の北村季吟の1705(宝永2)年の忌日。
信用金庫の日
生姜の日
オウムとインコの日
米百俵デー
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
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(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)