2022.6.10一日一季語 仙人掌の花(さぼてんのはな) 【夏―植物―晩夏】
今一度月下美人に寄りて辞す 森田純一郎
月下美人は夕方から咲き始め、朝にはしぼんでしまうという、月下美人。朝になるとしぼんでしまうという花の姿は、まさに美人薄命の言葉そのもの。
日没後にツボミが開き始め、22~23時頃に満開になるので、終電車に乗るには、名残惜しくなります。
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【傍題季語】
覇王樹(さぼてん) 月下美人(げっかびじん《げつかびじん》) 女王花(じょおうか《ぢよわうくわ》)
*最新の角川大歳時記では、月下美人を主季語としています。
【季語の説明】
多肉植物の中のサボテン科の植物。アメリカ、メキシコ、中米が原産。乾燥した砂漠や、雨の少ない土地、高山などの他の植物が育ちにくい過酷な環境でも生育できるよう、葉、茎、根に水と栄養分を蓄えている。育てやすく、個性的な見た目から人気の観葉植物。
月下美人はメキシコ原産で、夜に白い花をひらき数時間で閉じてしまう。濃厚な香りがある。花を見なくても、漂い始める香りで咲き始めたことがわかる。
【例句】
花仙人掌砂漠の長老聞き上手 伊吹之博
赤白黄うたげじゃ宴仙人掌 石森理和
逢引は一夜孔雀仙人掌一輪 竹内悦子
花覇王樹娘に年下の婚約者 八百山和子
サボテンやミッキーマウスに耳二つ 山路紀子
【仙人掌の風水効果】
自然のパワーを持つと考えられている観葉植物は、置くときの場所や方角を適切に選ぶと風水を室内に手軽に取り込み、運気を高める効果があるようです。
風水において鋭くとがったトゲのある葉やトゲを持つ植物は、「魔除け」「邪気(鬼)払い」の効果があります。外の玄関に置くと悪い気が入ってこないように、良い気だけを室内に満たすこともできる。
日本でも昔から葉が鋭く細いマツの木や、トゲのある葉を持つヒイラギの木を鬼門の方向(北東)に植える習慣があります。昔の家は北東に玄関を設計することが多かったため、鬼(邪気)が家に入ってこないように「魔除け」として親しまれている。
【季語の語源など】
16世紀後半にサボテン(仙人掌)を持ち込んだ南蛮人(ポルトガル人・スペイン人)がウチワサボテンの樹液をシャボン(石鹸)として利用していたため、「サボンテイ(石鹸体)」と呼ばれるようになり、それが変化していったようです。
英名である「Cactus」は、ギリシャ語で棘のある植物という意味の「カクトス」に由来しているようです。
【今日は何の日】
時の記念日
1920年(大正9年)に生活改善同盟会が「時間を正確に守ることで生活を改善し、効率化を図ること」を提唱し、東京天文台などとともに制定。時間を大切する意識を広めるのが目的。日付は「日本書紀」に天智天皇10年4月25日(グレゴリオ暦に直すと671年6月10日)に漏刻と呼ばれる水時計を新しい台に置き、鐘や鼓で人々に時刻を知らせたと記述されていることから。
商工会の日
無添加の日
夢の日
ミルクキャラメルの日
無糖茶飲料の日
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)