2022.2.15一日一季語 西行忌(さいぎょうき《さいぎやうき》) 【春―行事―仲春】
大磯に今も一庵西行忌 新谷フクヱ
心なき 身にもあはれは知られけり 鴫立澤の秋の夕暮 西行
後年、昔の沢らしい面影が残り景色の優れている場所に鴫立澤の標石が立てられ、その場所が現在の鴫立庵です。
大磯西行祭は、桜の花をこよなく愛し3月末に最期を迎えた西行の遺徳を偲び、また俳諧道の振興を目的として毎年3月最終日曜日に鴫立庵円位堂前にて行います。
式当日は、遺徳を偲ぶ式典及び事前に献詠された俳句・短歌の表彰及び当日投句された俳句・短歌の表彰を行います。
鴫立庵第21世庵主 草間時彦
1920年(大正9年)5月1日 - 2003年(平成15年)5 月26日
鴫立庵にある草間時彦の句碑
大磯に一庵のあり西行忌 草間時彦
この句のリスペクトなのかもしれません。
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*鴫立庵 ホームページ引用 円位堂
【傍題季語】
円位忌(えんいき《ゑんゐき》)
【季語の説明】
西行法師の忌日。陰暦二月一五日。西行は建久元年(一一九〇)二月一六日に没したが、二月一五日が忌日とされている。円位忌。
万葉歌人を代表する柿本人麻呂、俳聖と呼ばれる松尾芭蕉と並んで「日本三大詩人」とたたえられる西行法師が没した日。文治6年(1190)の2月16日、すでに存命中から伝説に包まれていた漂泊の大歌人西行は、その73年の波乱の生涯を閉じた。
法名の円位(えんい)から「円位忌」ともされる。
【例句】
み吉野を訪ふ日も近し西行忌 稲畑汀子
末黒野の吹く風匂ふ西行忌 皆川盤水
雲高くなりたる思ひ西行忌 小林たけし
しろがねの満月上がる西行忌 細川洋子
風に聴く雨の匂や西行忌 田中由喜子
【季語の語源など】
鎌倉期最高の歌集「新古今和歌集」に最多の94首も選ばれた大歌人だが、「ねがはくは花のしたにて春死なむ そのきさらぎの望月の頃」は最もよく知られているところ。もちろん陰暦のことだから「如月(2月)の望月(15日)」とは現在の3月中~下旬。そのころの桜の花の下での死というのは、歌人として最高のイメージかもしれないし、あるいは僧として、花咲く沙羅双樹の下で2月15日に入寂した釈迦のことを思ったのかもしれない。
そして、釈迦に遅れること1日、西行はその願いのとおり、2月(如月)の16日にこの世を去って、最後の伝説を生んだ。ただ、俳句などでは、望月のころ、という西行の願いをくんで「2月15日」を「西行忌」としている。
【今日は何の日】
西行忌,円位忌
歌人・西行法師の1190(文治6)年の忌日。
亡くなったのは旧暦2月16日であるが、願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月の頃の歌より、15日を忌日としている。
2月15日は釈迦入滅の日であり、この前後に亡くなることは仏教の修業をする者にとっての憧れだった。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(C)イミダス・集英社
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)