金子兜太句碑秩父―長瀞句碑巡り
とろみんネット編集局(長瀞町観光協会内)によると、以下の4カ所に、金子兜太句碑があるという。長瀞町には他にも虚子句碑、牧水歌碑、啄木歌碑などの文学碑があると案内がある。
①総持寺
②長生館
③洞昌院
④宝登山神社
長生館 住所:長瀞町長瀞(ながとろ)449
句碑:金子兜太「猪が来て空気を食べる春の峠」
→秩父には猪や鹿が生息し、猪肉は長生館名物にもなっています。
長生館には金子兜太自身もよく来館したという。
金子兜太が亡くなった後の、最後の「海程」の全国大会もこの長生館で行われたそうです。
玄関には、この句の額もありました。
また、これ以外にも、長生館にある文学碑は二つ
私は、虚子の句碑を見逃しました。
高浜虚子(たかはまきょし)「これよりは尚奥秩父鮎の川」
→虚子が長生館に宿泊した際の作。のちに虚子は下五を「秋の水」としています。
若山牧水(わかやまぼくすい)「渓の音遠く澄みゐて春の夜のあけやらぬ庭に
う久ひ須のなく」
→秩父地方に数度訪れている牧水は、羊山公園にも「牧水の滝」に碑を残しました。
洞昌院 住所:長瀞町野上下郷(のがみしもごう)2868
句碑:金子兜太「舞うごとし萩の寺いま夕暮れて」
→洞昌院は「萩の寺」とも言われ、萩が美しく咲く姿を詠んだのでしょう。
馬場移公子(ばばいくこ)「萩咲きぬ峡は蚕飼をくりかえし」
→秩父の蚕種屋育ちの馬場は金子伊昔紅の弟子でした。
宝登山神社 住所:長瀞町長瀞(ながとろ)1828
句碑:金子兜太「谷間谷間に満作が咲く荒凡夫」
→父伊昔紅、弟千侍の父子三人の碑が並びます。
金子伊昔紅(かねこいせきこう)「たらちねの母がこらふる児の種痘」
→皆野町出身の医師で金子兜太の父です。本名は元春。現在うたわれる秩父音頭の作詞家として知られます。
総持寺 住所:長瀞町本野上(ほんのがみ)
句碑:金子兜太(かねことうた)「ぎらぎらの朝日子照らす自然かな」
→探訪者が見つけられず激怒するエピソードが残ります。碑の高さは1.5mほど。
こちらの句碑が、金子兜太句碑の第一号のようです。
金子兜太の菩提寺で、お墓もあります。
秩父市皆野町内、長瀞町の句碑巡りで、昼食に寄ったのは、うなぎ屋の「吉見屋」
金子兜太もよく来ていたという。女将さんによると、兜太は白焼きが好物だっとのことです。
二階には、直筆の短冊などもあるとのことで、この日は片付いていないから見せることはできないとのことでした。
直筆の団扇もありました。