2021.11.12 一日一季語 水鳥(みずとり《みづとり》) 【冬―動物―三冬】
水鳥の水尾暮れ残る浮御堂 辻のぶ子
近江八景「堅田の落雁」で名高い浮御堂は、寺名を海門山満月寺という。平安時代、恵心僧都が湖上安全と衆生済度を祈願して建立したという。現在の建物は昭和12年の再建によるもので、昭和57年にも修理が行われ、昔の情緒をそのまま残している。境内の観音堂には、重要文化財である聖観音座像が安置されている。
湖中に浮かぶお堂の景観の素晴らしさは芭蕉をはじめ多くの俳人に愛されてます。
⇒画像をクリックするとブログ記事が読めます。
【傍題季語】
浮寝鳥(うきねどり)水禽(すいきん)浮鳥(うきどり)
【季語の説明】
水上または水辺で生活する鳥の総称。水禽 (すいきん) 。
俳句では鴨(かも)・鳰(かいつぶり)・百合鷗(ゆりかもめ)・鴛鴦(おしどり)など、冬に水上にいる鳥を総称して、水鳥といいます。
指の間に水かきをもち、水上、または水中での行動に適した体形に進化しており、陸上や樹上での敏捷性に欠けるものが多い。羽毛(ダウン)は断熱と撥水のため多くの空気を含む性質を有することから、防寒着や寝袋などの中綿に利用されている。
冬でも水上で活動できるのは足の付け根の部分で静脈と動脈の血管が隣り合わせになっていて、動脈血が静脈血によって冷やされ、足の温度が水温とほとんど差がない状態になり、静脈血も動脈血によって温められてから胴体に戻ることで体温の低下を防いでいるためである。
【例句】
よく潜ぐ水鳥のゐて沼ぬるむ 能村登四郎
水鳥の着水の足あきらかに 吉岡久江
同じ夢見てゐるさまの浮寝鳥 山下昇士
浮寝鳥よりも静かに画架置かれ 村上鞆彦
潮入りの池の鏡に浮寝鳥 渡辺立男
【浮寝鳥】
毎年越冬のため、毎年日本に渡ってきて川や湖沼で一冬を過ごす水鳥の群れ。鴨・雁・鳰・鴛鴦・白鳥などが、水面に浮かんで眠るさまをいう。
【今日は何の日】
心平忌
詩人の草野心平の1988(昭和63)年の忌日。
コラーゲンペプチドの日
「四季」の日
育児の日
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)