2020.10.2一日一季語 秋高し(あきたかし)  【秋―天文―三秋】

 

 

天高し旅に誘はれ誘はれて    島崎勇作

 

10月1日から、東京発着についても、GOTOトラベルキャンペーンの対象となり、秋の旅行への憧れが強まってきたのは、私だけでしょうか。

主季語は「秋高し」だが、「天高し」の句の方が数が多いように思います。

青い空、白い雲、天の高さ。この季語では昼間の景を詠むようです。

 

Go To トラベル キャンペーンとは、新型コロナウイルスの影響を受けた地域における需要喚起と地域の再活性化を目指した

政府の「Go To キャンペーン」事業の一環で、国内観光需要喚起を目的として実施する施策です。

 

【傍題季語】

天高し(てんたかし) 空高し(そらたかし)

 

【季語の説明】

天高く馬肥ゆる秋。杜審言の詩『蘇味道に贈る』に「雲浄くして妖星落ち、秋高くして塞馬肥ゆ」とあるのに基づくという慣用句から生まれた季語という説もあります。

昔、中国では、北方の騎馬民族の匈奴が収穫の秋になると大挙して略奪にやってきたので、前漢の趙充国はそれを見抜き、「馬が肥ゆる秋には必ず事変が起きる、今年もその季節がやってきた」と、警戒の言葉として伝えられていた。しかし匈奴が滅びた後は、現在の、秋は大気が澄み、晴れ渡った空が高く感じられる。という意味で使われるようになったいいます。基本季語は、秋高し。傍題季語との区別は、概ね下記のようになります。

天高し:空が青々と澄み渡ってるのを表す意味

秋高し:秋の空の見晴らしの良さを表す意味

空高し:秋の空に浮かんでる雲もくっきりと鮮やかで背景の空もはるか遠くに見える事を表す意味

杜審言(としんげん)の詩の一節「秋高くして塞馬(さいば)肥ゆ」から秋高しの季語が生まれた。

 

 関連季語

→ 馬肥ゆ

 

【例句】

瘦馬のあはれ機嫌や秋高し         村上鬼城

秋高し校門前に献血車             蓮井いく子

石あれば腰を下ろして天高し       村越化石

天高く大阪人の早歩き              津田このみ

空高し街なかギシギシ荒川線        植木やす子

 

 

【季語の語源など】

天高く馬肥ゆる秋の由来

「天高く馬肥ゆる秋」は、中国唐代の詩人・杜審言(としんげん)の「漢書」にある一文、「雲浄妖星落 秋高塞馬肥」が発祥とされます。また、正しくは”秋”が最初になる「秋高く馬肥ゆ」だが、日本では「天高く馬肥ゆる秋」として定着しています。意味も、秋になると異民族が攻めてくる可能性もあるので、戦争の準備も忘れてはならないとする戒めでしたが、日本では過ごしやすい秋に焦点を当てられ、間違った解釈で全国に広まったようです。

 

 

今日は何の日

宗鑑忌

俳諧の祖とされる山崎宗鑑の1553(天文22)年の忌日。

 

 

とんこつラーメンの日

「跳び」の日

スンドゥブの日

杜仲の日

奈川・投汁(とうじ)そばの日

雷山地豆腐の日

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)