2020.10.1一日一季語 名月(めいげつ)  【秋―天文―仲秋】

 

 

ほつと月がある東京に来てゐる  種田山頭火

 

東京に唯一の、山頭火の句碑があるのは、江戸時代、「月見寺」と俗称されていた本行寺。

そのことを踏まえて詠んだ句にちがいありません。

「旅日記」昭和11年(1936年)4月4日の項に載っているそうです。

この日、天気は晴。場所は鎌倉。八幡宮・建長寺・円覚寺・長谷の大仏と廻り、支那料理を頂きながら南浦園で句会。よい日だったと述べた後、層雲社から電報があり、「明日の句会へ出席せよといふので」とのこと。

この句には「東京をうたふ」の前書きがあるということです。

山頭火は山口県防府市生まれの俳人。五七五などの伝統的な定型にとらわれず独自のリズム感や語感で俳句をつくる自由律俳句の代表者の一人として知られています。

 

【傍題季語】

明月(めいげつ) 望月(もちづき) 満月(まんげつ) 今日の月(きょうのつき《けふのつき》) 月今宵(つきこよい《つきこよひ》) 三五の月(さんごのつき) 十五夜(じゅうごや《じふごや》) 芋名月(いもめいげつ)

 

【季語の説明】

旧暦八月十五日の月である。一年中でこの月が最も澄んで美しいとされています。

中秋の名月は、魔除けの力があるとされた「すすき」を月が見える場所に飾り、満月のように丸い月見だんごやお酒、里芋などを備えて秋の収穫に感謝する風習があります。その年の初物を供えて月をまつるのは、収穫を祈る農耕儀礼の遺風です。

秋草や虫の音、夜露や秋風など、風物のたたずまいが一層月を明澄にしてくれます。

関連季語

 → 良夜

 

【例句】

明月や雲間につもる水の音           加賀千代尼

一興や名月に雲添ひたれば        石黒興平

ダビデの像頭上はるかに望の月       神田惣介

満月のこんなに澄んでる命かな       河野志保

月今宵人に日の性水の性             長谷英夫

 

 

【中秋の名月】2020/09/30 12:11 ウェザーニュース

10月1日(木)は「中秋の名月」です。

空を見上げて、秋の夜長を明るく照らす月を楽しんではいかがでしょうか?

中秋の名月とは?

中秋の名月とは、昔使っていた月の満ち欠けをもとに1か月の日付を決める太陽太陰暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことを指します。

 

もともと旧暦では1年を3か月毎に分けて、1月〜3月を春、4月〜6月を夏、7月~9月を秋、10月〜12月を冬としており、秋の真ん中にあたる8月15日を中秋とし、その日に見える月を中秋の名月として愛でるようになりました。

 

この中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったとされており、現在でも中国では中秋節として祝日とされ、重要な行事の一つとされています。

 

このように習慣となった旧暦の8月15日に月を鑑賞する現在用いられている新暦では、旧暦から約1か月ズレているため、9月や10月に中秋の名月を迎えます。

 

 

【名月と満月の違い】

中秋の名月の日は必ず満月と思っている方も多いと思いますが、実はそうではありません。むしろ満月ではない年の方が多いです。これは中秋の名月の日付を決めるもととなる旧暦と、実際の月の満ち欠けの周期が完全に一致していないためです。

 

この先、中秋の名月と満月が重なるのは2021年で、2023年にかけて3年連続となるものの、その前は2013年なので8年ぶりのこととなります。また、2019年〜2027年の10年間で3年しかありません。

 

ただ、満月とは重ならないとは言っても、満月との差は1日〜2日なので、毎年満月に近い明るい月を見ることができます。今年は10月2日(金)が満月で、中秋の名月とは1日ずれていますが、満月の瞬間は2日6時5分のため、今年の中秋の名月に見えるお月さまも、ほぼ満月の丸い月となります。

 

 

【十五夜】

旧暦8月15日を、中秋の名月(十五夜)と言います。旧暦では7~9月を秋として、ちょうど秋の真ん中にあたる8月15日に出る満月ということで、この名前が付けられました。

 

現在用いられている新暦では、旧暦から約1ヵ月ズレているため、9月や10月に中秋の名月を迎えます。

 

中秋の名月は、必ずしも満月になるとは限りません。実際の月の満ち欠けの周期と旧暦が、完全には一致していないためです。

 

今年は、中秋の名月と満月の日は1日ずれています。中秋の名月は、少し欠けたお月様を楽しめそうです。

 

 

今日は何の日

中秋の名月

主に旧暦8月15日から16日の夜(八月十五夜)の月を中秋の名月と呼ぶ。

 

都民の日

コーヒーの日

日本酒の日

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)