2020.5.2

一日一季語 新茶(しんちゃ《しんちや》)  【夏―植物―初夏】

 

 

頃合ひの湯を注ぎたる新茶の香       山口キミコ

 

*2019  板橋区ホームページ引用 

 

日本人はその季節に初めて出回る野菜や果物や魚介類を好んで食べる習慣があります。

八十八夜に摘み取られた新茶を飲むと、1年間無病息災で元気に過ごせると言われています。

新茶の爽やかな香りを楽しむためには、70℃から80℃ぐらいのお湯が最適のようです。沸騰したお湯を一度カップに移してから、急須に入れると80℃前後になるといわれています。この句では、このように適温になるまで待っているのでしょうね。

 

 

【傍題季語】

走り茶(はしりちゃ《はしりちや》) 古茶(こちゃ《こちや》)

 

 

【季語の説明】

その年の新芽で製した茶。走り茶ともいい、最も早い芽で作ったものを一番茶と呼ぶ。香気と味のよさで珍重される。新茶が出回ると、前年の茶は古茶となる。

 

 

【例句】

糸底を手に馴染ませて新茶かな       宇都宮敦子

初競りのかをり高値や新茶市       関まさを

佳き文と狭山の新茶届きけり        中尾杏子

二煎目もしづくを尽くす新茶かな     布川直幸

代替はりすすむ母郷や古茶新茶       落合晃

 

 

【美味しい新茶の入れ方】

お湯をまず人数分の湯のみにつぎます。

※3つの効果があります

1、湯のみが温まる 

2、お湯の量がわかる

3、お湯の温度を下げる

 

急須に茶葉を入れます。

(茶葉の量は、1人当り60ccで約2gほど)

あらかじめついでおいた湯のみのお湯をゆっくり急須に注ぎ、その後約1分ほど、お茶の葉が開くまで静かに待ちます。

煎茶は80℃くらいが適温です。

約1分ぐらい経って、お茶の葉が開いたら、お好みの濃さに合わせて 急須を35回廻して 湯のみに均等につぎ分けます。

つぎ始めは薄く、後になるほど濃くなるので、お茶の濃さが平均するように注ぎまわします。

注ぐときには急須に残らないように、必ず最後の一滴までしぼるように注ぎきって下さい。こうすれば2煎、3煎まで美味しく頂けます。

急須から落ちる最後の一滴は新茶の命。急須を振って、最後の一滴まで出し切ることで二煎目もおいしく入れられます。二煎目を入れる際に急須をポンポンと叩き、茶葉を中央に移動しお湯を抽出すると新茶が美味しく入れられます。

 

 

【水について】

    お湯は必ず一度完全に沸騰させて下さい。

    おいしく頂く一番のポイントは、やはり良い水を使うということです。

    良い水とは、浄水器を通したものを使うのが一番最適ですが、カルキ臭の強い水道水は一晩くみ置いて上澄みを使うか、一度完全に沸騰させた後、更に5分以上煮沸させればカルキ臭などの臭気がとれます。

    ただ、水は毎日使うものですから、おいしく頂くためにも、安全性のためにも浄水器のご使用をお奨めします。

    あともう一つの入れ方のポイントは、お茶を入れる際にポットなどから直接急須にお湯を入れるのではなく、湯呑みや湯冷まし等でお湯を冷ましてから急須に入れるように心がけましょう。

    茶葉は多めに使用し、最後の一滴まで注ぎ切れば、2煎、3煎まで香味が残ります。

 

 

今日は何の日

緑茶の日

日本茶業中央会が制定。

八十八夜は茶摘みの最盛期であることから。八十八夜は年によって日が変わるので、52(閏年は51)に固定して実施している。

 

歯科医師記念日

郵便貯金の日,郵便貯金創業記念日

 

 

主な出来事

1213

    和田合戦。和田義盛が北條義時を討つ為に鎌倉幕府を攻撃。翌日由比ヶ浜で一族ともに全滅。(新暦523)

1901

    閣内不統一により伊藤博文首相が辞任を表明。

1906

    「医師法」改正。医師の開業許可制が免許制に。

1920

    上野公園で第1回メーデー開催。5千人参加。

1969

    クルーズ客船「クイーン・エリザベス2」が処女航海。

1995

    野茂英雄が大リーグで初登板

 

 

誕生日

1772

    ノヴァーリス (:詩人)

1939

    なべおさみ (コメディアン)

1952

    夏木マリ (女優,歌手)

1939

    野村万之介 (狂言師)

1956

    秋元康 (放送作家,脚本家,作詞家)

2015

    シャーロット王女 (:王族,ウィリアム王子の第1女子)

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)