2020.4.22

一日一季語 剪定(せんてい)  【春―生活―仲春】

 

 

剪定の短きものの飛んで来し     石田勝彦

 

 

剪定とは、植物の不要な部分を切り取って整えることで生育を促し、美しい姿に仕上げる作業です。もともとは「樹木の枝を切り落とし、形を整える」という意味合いで使われていたそうです。

最近では、草花も含めて「生長のために花・葉・茎を切り落とす作業」の総称として使われているということです。

この句の作者は、この剪定をしている作業の近くにいたようです。切り落とした枝が飛んできた様子が描写されています。

 

 

【季語の説明】

剪定は、果樹の開花・結実をよくするためのものと、観賞用の花木や庭木の形を整えるためのものに大別される。伸びすぎた枝や枯枝を取り除く。

 剪定は春先に果樹の枝を払う作業で、果樹であることが重要です。りんご・梨・桃・梅などの果樹は三月の初めころ新しい枝を伸ばし始めます。伸びすぎた小枝や枯枝を刈り込んで形を整えて実のなりをよくするのが剪定です。

 

 

【例句】

剪定の林檎の枝の束白く     山口青邨

柿畠剪定翁の礼深く       飯島晴子

剪定の腰手拭や一日晴      村越化石

剪定の一人の鋏音を立て     深見けん二

頼りがちな原体験てふもの剪定す 金子兜太

 

 

【剪定】

 林檎・梨・桜桃・枇杷・蜜柑・桃等の果樹は、春の発芽前に、不用な枝を切り捨て、樹形を整える。これを剪定という。通風や日照りをよくし、木の生育を均一にし、収穫を増すためである。庭園などでは、庭師を入れて庭木や生垣の剪定を行う。晩春以降に行う果樹や庭木の手入れは刈り込みといって、剪定と同じく、茂りすぎた枝葉を刈り込んで、木の形を美しくし、生育を助けるためである。

 

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

 

 

今日は何の日

カーペンターズの日

ユニバーサルミュージックが制定。

1969年のこの日、ポップス・グループのカーペンターズがメジャー活動を開始した。

 

 

主な出来事

1925年 治安維持法公布

1946年 漫画『サザエさん』連載開始(夕刊フクニチ)

1947年 警視庁、嘘発見器を初試験

1950年 初代ミスニッポンに山本富士子

1981年 マザー・テレサが初来日

 

 

誕生日

1724年 カント(哲学)

1862年 牧野富太郎(植物学・日本植物学の父)

1870年 レーニン(政治家)

1904年 ロバート・オッペンハイマー(物理学・原爆の父)

1924年 ジェームス・スターリング(建築家)

1932年 冨田勲(音楽家)

1937年 ジャック・ニコルソン(俳優)

1938年 三宅一生(デザイナー)

1945年 鰐淵晴子(女優)

1949年 メリル・ストリープ(女優)

1982年 カカ(サッカー)

1989年 中田翔(野球)

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)