2019.9.29 一日一季語 柿(かき)【秋―植物―晩秋】
野仏に柿並べあり柿どころ 丹後みゆき
*2011年 法隆寺
都内ではお地蔵様をみることも珍しい。
私は、最近行く機会が多い安曇野などは、路地毎に道祖神があります。
こうした石仏に供えられている柿。
鮮やかな色だけに、遠くからでも目立つのでしょうね。
富有柿は主に西日本で多く作られている柿で、最も多く作っているのは奈良県ということです。
柿どころ、関西に多いのかもしれません。
【傍題季語】
甘柿(あまがき) 渋柿(しぶがき) 富有柿(ふゆうがき《ふいうがき》) 次郎柿(じろうがき《じらうがき》) 熟柿(じゅくし《じゆくし》) 木守柿(きもりがき) 柿日和(かきびより)
【季語の説明】
秋を代表する果物。東北地方以南で古くから栽培されてきた。甘柿と渋柿があり、甘柿では富有・次郎がよく知られる。渋柿は焼酎(しようちゆう)などで渋を抜いたり、干柿に加工して食す。木になったまま甘くなるまで熟したものが熟柿。木守柿は梢に一、二個捥(も)がずに残しておくもので、翌年もよく実るようにというまじない。木守柿(こもりがき)とも。
【例句】
落柿や石となりたる道の神 大坪景章
座りよき富有柿父に供へけり 池崎るり子
笊いつぱい賜る伊豆の名無し柿 湯浅夏以
西国や柿の潰るる石畳 小林朱夏
保育士の声よく通る柿日和 荒井千佐代
【柿】
柿は中国や日本など東アジアが原産で、ヨーロッパやアメリカには日本から伝わったために学名にも「kaki」と記されています。品種も1000種近くあると言われています。日本全国で収穫され、その品種も日本に古くから親しまれている柿には大きく分けると甘柿と渋柿に分けられます。中には不完全甘柿といわれるものもあります。数多い柿の品種の中で、甘柿の種類は非常に少なく、20種類足らずしかありません。
甘柿の代表は「富有柿」。甘柿生産量の約80%を占めています。対する渋柿では、「平核無」が同じく80%を占めています。
甘柿の品種は代表的な次郎柿や富有柿など現在14種、西村早生柿や筆柿などの不完全甘柿4種、渋柿22種などがあるということです。
【柿の種類】
「富有はあごで食べ、次郎は歯で食べ、たねなしは舌で食べる」と言われていて、富有柿は果肉がやわらかく、「次郎柿」は硬めで、平核無はねっとりとした食感をしているところからこう言われてきたようです。甘柿はある程度の気温が必要なため、主に関東より西の地域で生産されています。また、現在、ニュージーランドからも輸入されています。
不完全甘柿は種子が入ると渋が抜けて甘くなり、種子が入らないと渋が残る柿で、「禅寺丸(ぜんじまる)柿」「筆柿」や「西村早生」などがそのタイプです。
【今日は何の日】
クリーニングの日
全国クリーニング環境衛生同業組合連合会が、消費者にもっとクリーニングを利用してもらい、自らもクリーニング技術の向上を目指そうと設けた日。9月29日にしたのは、クリーニングの語呂合わせから。
招き猫の日
招き猫は福を招くといわれているところから、9と29を「来る福」(くるふく)と読む語呂合わせで、招き猫の愛好家の団体である日本招猫倶楽部が制定。日本ならではの縁起物として知られる招き猫は右手を上げていると金運を招き、左手を上げていると客を招くなどといわれ、広く庶民に愛されてきた。招き猫の魅力をアピールし、多くの人に福を招いてもらうのが目的。
宣長忌,鈴の屋忌
国学者・本居宣長の1801(享和元)年の忌日。
ふくの日
保険クリニックの日
Piknikの日
接着の日
主な出来事
747年
東大寺大仏の鋳造を開始。(新暦11月6日)
1203年
執権・北條時政が前将軍・源頼家を伊豆修善寺に幽閉。(新暦11月4日)
1872年
横浜の神奈川県庁と本町通の間に日本で初めて街燈としてのガス燈を設置。(新暦10月31日)
1879年
「学制」を廃止し「教育令」を制定。
1918年
原敬が19代内閣総理大臣に就任し、原敬内閣が発足。初の平民首相が誕生
1945年
各新聞が前日の天皇陛下とマッカーサーが並ぶ写真を1面トップに掲載。政府は即日発売禁止を命令するがGHQが発禁撤回を指令。
1962年
富士ゼロックスが初の国産電子複写機「ゼロックスFX914」を完成。
1989年
史上最多の通算967勝を記録した横綱千代の富士に国民栄誉賞
誕生日の有名人
1547年
ミゲル・デ・セルバンテス (スペイン:小説家『ラ・マンチャのドン・キホーテ』)
1837年
徳川慶喜 (江戸幕府将軍(15代))
1922年
3代目広澤虎造 (浪曲師)
1954年
涂阿玉 (台湾:ゴルフ)
1974年
ビビる大木(大木淳) (お笑い芸人(ビビる[解散]))
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)