2019.9.2 

一日一季語 女郎花(おみなえし《をみなへし》)【秋―植物―初秋】

 

 

女郎花にはこまやかな黄を賜ひ   田畑美穂女

 

*2019.8.31  赤塚植物園にて

 

 

黄色の小さな花を無数につける女郎花。

日本では万葉の昔から愛好され、たおやかな美人にたとえられる

秋の七草のひとつです。

こんな花が庭にあれば、さぞかし癒やされることでしょうね。

 

 

 

【傍題季語】

をみなめし

 

 

 

【季語の説明】

秋の七草の一つ。オミナエシ科の多年草で、茎の上部が多数にわかれ黄色い小花を散房状に無数につける。茎は直立して高さ一メートルほど。葉は羽状に深く裂け対生する。

 

 

 

【例句】

一様に風来る中の女郎花       高野素十

をみなへし越路の雨滴肩に散る    鍵和田秞子

ことごとく坊の跡なりをみなへし   黒田杏子

とおくからとおくへゆくと女郎花     阿部完市

まぼろしの格子戸開けて女郎花       飯田明己

 

 

 

【女郎花】

・開花時期は、 7 5 1010頃。

 「秋の七草」だが、 夏頃から咲いている。

・黄色い清楚な5弁花。

 山野に生える。

 

・「おみな」は「女」の意、「えし」は古語の「へし(圧)」で、

 美女を圧倒する美しさから名づけられた。

 

 また、もち米でたくごはん(おこわ)のことを「男飯」といったのに対し、

 「粟(あわ)ごはん」のことを「女飯」といっていたが、花が粟つぶのように 黄色くつぶつぶしていることから

 「女飯」→「おみなめし」 →「おみなえし」

 となった、との説もある。

 

 

 

【能】

能の演目女郎花:読みは「おみなめし」。小野頼風とその妻の話。頼風に捨てられたと誤解した妻が放生川に飛び込んで自殺。妻を墓に埋めると、そこから一輪の女郎花が生える。頼風がその女郎花に近づくと、まるで頼風を拒絶するかのように女郎花が風で逃げ、頼風が離れるとまた元に戻った。それを見た頼風は死んだ妻が自分を拒絶しているのだと思い、妻と同じ川に飛び込んで自殺する。

 

 

 

今日は何の日

天心忌

美術評論家・岡倉天心の1913年の忌日。

東京美術学校の校長を務め、日本美術院の創立などに尽力した。

 

 

宝くじの日

第一勧業銀行(現在のみずほ銀行)宝くじ部が1967年に制定。

「く(9)(2)」の語呂合せ。

当選しても引き換えられず時効となってしまう宝くじが多いことから、時効防止のPRの為に制定された。

はずれくじの敗者復活がある。

 

 

くつの日

 

 

 

主な出来事

BC31

    アクティウムの海戦。ローマ海軍がクレオパトラ・アントニウス聯合軍に大勝

1666

    ロンドン大火。3日間にわたって燃え続け、ロンドン市街の85%を焼失

1923

    関東大震災の混乱の中で「朝鮮人が暴動を起こす」とのデマによる迫害・虐殺が始る。

1945

    マッカーサーが朝鮮にいる日本軍に、38度線を境に米ソ両軍に降伏するよう指令。朝鮮南北分裂の始り。

1949

    タイから寄贈された象が日本に到着。10日の贈呈式ではな子と命名。

1972

    時代劇「必殺シリーズ」の第一作『必殺仕掛人』が放映開始。

1981

    渋谷の日赤医療センターで東京都内初の五つ子が誕生。

1982

    国鉄が宮崎県日向市で開発中の磁気浮上式リニアモーターカーが、世界初の有人走行に成功。

1999

    日本で低用量ピルの発売を開始

 

 

 

誕生日の有名人

1641

    吉良上野介義央 (江戸幕府高家肝煎)

1841

    伊藤博文 (首相(15710),韓国統監(初代),外相(2),宮内相(初代))

1933

    鶴岡雅義 (作曲家,ギタリスト(鶴岡雅義と東京ロマンチカ))

1938

    なかにし礼 (作詞家,小説家『長崎ぶらぶら節』)

1946

    ジョー山中 (ミュージシャン)

1947

    中原誠 (将棋棋士,永世名人(16))

1954

    三善英史 (演歌歌手)

1957

    増田恵子 (女優,歌手(ピンクレディー[解散]))

1966

    早見優 (歌手,女優)

1971

    細川ふみえ (タレント,女優)

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)