2019.8.18

一日一季語 案山子(かがし)  【秋―生活―初秋】

 

 

一反を任されてゐる案山子かな        三村純也

 

 

土地の面積を表す1反は、991.74平方メートルで300坪になります。約10アールです。

例えば、畳1枚分の広さとして使われる畳という単位と比較すると、畳600枚分に該当する600畳に近い広さです。

古代には1石の米を収穫できるくらいの他の面積を1反と呼んでいましたので、時代によって1反の土地の面積は若干異なっているそうです。

それにしても、300坪を任されているとは、大きな面積です。

よほど睨みの利く案山子なのでしょうね。

 

 

【傍題季語】

かかし 捨案山子(すてかがし)

 

 

 

【季語の説明】

竹・藁(わら)などで作った人形で、鳥獣の害を防ぐため田畑に立てるもの。古くは鳥獣の肉や毛を焼き、その悪臭をかがせて追い払ったことから、「嗅(か)がし」といった。

 

 

 

【例句】

夕空のなごみわたれる案山子かな   富安風生

雀また止まる案山子の怒り肩     長憲一

案山子よりからからと抜く竹の棒   今瀬剛一

案山子にも男と女生まれけり         松田明子

見開きし眼哀れや捨案山子           上野進

 

 

 

【案山子祭】

兵庫県丹波市市島町鴨庄地区のお盆の風物詩「案山子まつり」が同町北奥で始まった。農道約340メートルにわたって、同地区の住民らが趣向を凝らして制作したかかし51体がずらりと並び、来場者を楽しませている。23日まで。

 

農道に”財務大臣”も登場 盆の風物詩「案山子まつり」/兵庫・丹波市

 

 

 

【案山子の語源】

竹やわらで作った人形。蓑 (みの) や笠をつけて田畑に立て、人に見せかけて鳥などが作物を荒らすのを防ぐ。もと、鳥獣がその臭気を嫌って近づかぬよう、獣肉や毛髪などを焼いて竹などに付け立てたもの。「かがせるもの」の意で、「かがし(かがせ)」といったところからいう。おどし。かがせ。   

 

 

 

今日は何の日

太閤忌

豐臣秀吉の1598(慶長3)年の忌日。

享年61。「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢」の辞世を残した。

 

 

高校野球記念日

1915年のこの日、大阪の豊中球場で第1回全国中等学校優勝野球大会が開会した。

地区予選を勝ち抜いた10校が参加し、京都二中が優勝した。第10回から甲子園球場が会場になり、1948年から全国高校野球選手権大会となった。

米の日

「米」の字を分解すると「八十八」になることから。

 

 

 

主な出来事

1888

    福岡の三池炭鉱が三井に払い下げられる。

1909

    東京市がワシントンへ桜の苗木2000本の寄贈を決定。後にポトマック河畔に植樹される。

1969

    前日の高校野球決勝で延長18回で引き分けとなり、史上初の決勝戦での再試合を実施。

 

 

 

誕生日

767

    最澄(傳教大師) (,日本天台宗の開祖)

1927

    城山三郎 (小説家『総会屋錦城』『落日燃ゆ』)

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)