2019.6.10
一日一季語 泰山木の花(たいさんぼくのはな) 【夏―植物―仲夏】
ロダンの首泰山木は花得たり 角川源義
*2019.6.9 深大寺境内にて
角川庭園は、俳人で角川書店の創設者である故角川源義(げんよし)氏の旧邸宅を、平成17年にご遺族からの寄贈を受け、整備した庭園です。
旧宅は「河」旧発行所でもあり、「残雪や狩くら神の泉鳴る」の句碑があります。
揚句は、角川源義が、この家屋を建てた時、その新居祝いの会で発表したという句だということです。
この時、源義は。愛蔵のロダン像をみなに披露したという。ロダンの自画像で、首から上のみの彫像だったそうです。
愛蔵のロダン像と、贈られた「泰山木」の取り合せでの句ということのようです。
水原秋桜子などの弟子がお祝いとして泰山木の苗木を贈ったという伝承もあるようです。
【傍題季語】
「大盞木の花」・「大山木の花」
【季語の説明】
泰山木はモクレン科の常緑高木で、六月ごろ直径一五センチほどの白い大輪の香り高い花を、空に向けて開く。葉は長さ一二~二五センチの長楕円(だえん)形で、艶(つや)がある。庭木・街路樹として栽培され、宝珠形の蕾(つぼみ)は茶花として用いられる。北米原産で、明治初期に渡来した。
【例句】
水迄も匂ふ泰山木の花 星野椿
壺に咲いて奉書の白さ泰山木 渡辺水巴
夢殿や泰山木の花ひらく 穴井太
泰山木樹頭の花を日に捧ぐ 福田蓼汀
天ばかり仰ぎて泰山木の花 山田暢子
【泰山木の花】
泰山木(たいざんぼく)は、夏の季語。 モクレン科の常緑高木。原産地は北米で、明治初年に渡来しました。枝の端に、蓮の花に似た大形の白い花が咲き、とてもよいにおいがします。
【名前の由来】
説1、 泰山木・・・花が大きくて立派なので、中国山東省にある霊山
「泰山」(タイサン)にちなんで、泰山木と名付けられた。
花の色・大きさ、高貴さから,一本の木に花が咲いた姿を、
一つの名山に例えた。
説2、 大盞木・・・植物学者の牧野富太郎博士が論文で大盞木と発表。
花びらを大きな盃に例え、「大盞木」と書いた。
泰山木や大山木は当て字であると書かれているらしい。
にもかかわらず、これがいつしか泰山木になったとする説。
説3、 大山木・・・最初は、葉や花が大きいので、大山木と書いていた。
昭和7年、松崎直枝が「趣味の樹木」の中で、「大山木とあれど
自分が慈に敢えて、泰山木の字を用ゆる所以は、
義は泰山より重しという言葉に因む」と、書いた為、
それ以降、泰山木が定着した、とする説。
【今日は何の日】
源信忌,惠心忌
平安中期の天台宗の僧侶・源信の1017(寛仁元)年の忌日。
比叡山横川の恵心院に住んだので惠心僧都とも呼ばれる。
長明忌
鎌倉時代の随筆家・鴨長明の建保4(1216)年の忌日。
時の記念日
1920年(大正9年)に生活改善同盟会が制定したもので、その由来は「日本書紀」に671年の4月25日(太陽暦に直すと6月10日)に漏刻と呼ばれる水時計を新しい台に置き、鐘や鼓で人々に時刻を知らせたと記述されていることから。
リボンシトロンの日
ロトくじを楽しむ日
うどんと和菓子をいっしょに食べる日
キャッシュレスの日
ところてんの日
ドリーム号の日
ロートの日
主な出来事
1865年
ワーグナーの歌劇『トリスタンとイゾルデ』がミュンヘンで初演
1897年
「古社寺保存法」公布。金閣寺・鎌倉大仏・法隆寺金堂などを国宝に指定
1913年
森永製菓が「森永ミルクキャラメル」を発売
1913年
森永製菓が「森永ミルクキャラメル」を発売
1974年
東京国立博物館の「モナ・リザ展」で入場者が1日31120人の新記録。
1998年
サッカーワールドカップ・フランス大会が開幕。日本が初参加
2007年
ピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手がメジャー初登板
誕生日
1628年
徳川光圀(水戸黄門,義公,高譲味道根命)
1836年
山岡鐵舟 (幕臣,思想家)
1922年
ジュディ・ガーランド (米:歌手,女優『オズの魔法使い』)
1935年
ジェームス三木 (脚本家)
1943年
米長邦雄 (将棋棋士,永世棋聖)
1977年
松たか子 (女優,歌手)
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)