2019.5.31 一日一季語 あやめ 【夏―植物―仲夏】
あやめ見や女船頭歌ひだす 鷹羽狩行
*2019.5.30 水郷佐原あやめパークにて
園内をあやめ見の小舟が行き来する、水郷佐原あやめパーク。
女船頭さんのこんなサービスもあるのかしら。
「おんな船頭唄」(おんなせんどううた)は、1955年にリリースされた三橋美智也のシングル。
三橋の初ヒットとなる(B面)。1956年には日活から同名のタイトルで映画化されており、三橋も劇中に艶歌師・三田道也役で出演。現在は千葉県香取市の水郷佐原あやめパーク正面ゲート脇に歌碑が設置されている。
【傍題季語】
渓蓀(あやめ)、野あやめ(のあやめ) 花あやめ(はなあやめ)
白あやめ(しろあやめ)、くるまあやめ、ちゃぼあやめ
【季語の説明】
山野に生えるアヤメ科の多年草で、花期は五~六月。花茎の根元は赤紫色を帯び、叢生した葉の中央から直立して、先端に紫色の花をつける。葉の巾が狭く一センチほど。水生ではなく陸草である。
古来、菖蒲(あやめ)区別するために「花あやめ」と呼ばれてきた草。五、六月ころ、茎の先端に紫または白の花を咲かせる。花びらに網目模様をもち、乾いた草原などに咲く。
【例句】
廃舟にあやめ生けあり十二橋 久保木千代子
あやめ舟嫁入舟とすれちがふ 田淵定人
花あやめ俯き加減雨来るか 宮原みさを
絣着て花の手入れやあやめ園 石井邦子
水郷や江戸古種とあるあやめ咲く 鈴木多枝子
【いずれ菖蒲か杜若】
菖蒲(しょうぶ)という植物には、「アヤメ科の菖蒲」「サトイモ科の菖蒲」の2種類があります。
「アヤメ科の菖蒲」は、花しょうぶとも呼ばれ、花の見頃はこれから、6月頃です。
一方「サトイモ科の菖蒲」は、端午の節句(こどもの日)に、げん担ぎや薬効のためにいただく菖蒲湯や菖蒲酒で使われます。
。
「かきつばた」「あやめ」「しょうぶ」は3種類ともアヤメ科アヤメ属の多年草植物で、見た目がとても似ています。
「何れ菖蒲か杜若(いずれしょうぶかかきつばた)」という、「どちらも似ていて優れており、優劣がつけづらいことを意味する」ことわざがあるほどです。
【かきつばた あやめ しょうぶ 】
「かきつばた」
池や沼の近くの湿地 、50~80cm程度、花びら(花弁)の付け根に白い線のような模様、葉脈は目立たずやや幅広
「あやめ」
草原などの乾いた土地、30~60cm程度、花びら(花弁)の付け根に黄色と紫の網目状の模様、葉脈は目立たず細い
「しょうぶ」
池や沼の近くの湿地、80~100cm程度、花びら(花弁)の付け根に黄色い模様、葉の表に1本、裏に2本の葉脈がある
【あやめの由来は諸説あり】
・葉の模様や花びらに網目状の模様があることから「文目」から「あやめ」となった
・輸入した漢部(あやべ)が転じてあやめとなった
・青禰芽(あおいやめ)から転じたから
などといわれがあります。
「かきつばた」や「しょうぶ」と異なり、水の中ではなく乾いた土地に咲き、やや小ぶりです。花の見頃は5月上旬~中旬です。
日本四大あやめ園
・新潟県にある五十公野公園あやめ園
・山形県の長井あやめ公園
・茨城県の前川あやめ園
・千葉県佐原市水郷佐原あやめパーク 2017年に開園)
この4つを言いますが、名前を冠している「あやめ」よりも「菖蒲」の数が多く、「菖蒲」の名所で知られています。
【今日は何の日】
青峰忌
俳人・嶋田青峰の1944年の忌日。
世界禁煙デー(World No-Tabacco Day)
主な出来事
1578年
パリに現存する最古の橋・ポンヌフが起工
1859年
ロンドン・ウェストミンスター宮殿のビッグ・ベンの大時計が動き始める。
1909年
浅間山が噴火。
1909年
両国に国技館が完成。戦後進駐軍に接収され蔵前に移る
1911年
イギリスの豪華客船タイタニック号が進水
1956年
巨人の川上哲治が通算2000本安打を達成。プロ16年目。
1986年
森繁久彌が主役を900回務めた舞台『屋根の上のヴァイオリン弾き』を降番
1995年
青島幸男・東京都知事が公約通り「世界都市博」の中止を最終決断。
2002年
FIFAワールドカップ・韓国/日本大会が開幕。
誕生日の有名人
1914年
伊福部昭 (作曲家『ゴジラ』『日本狂想曲』)
1925年
フライ・オットー (独:建築家)
1930年
クリント・イーストウッド (米:俳優『ダーティハリー』)
1936年
東八郎 (喜劇俳優)
1965年
ブルック・シールズ (米:女優)
1968年
鈴木京香 (女優)
1974年
有吉弘行 (タレント(猿岩石[解散]))
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)