2019.4.18

一日一季語  開帳(かいちょう《かいちやう》)  【春―行事―三春】

 

 

小指ほどのみ仏に逢ひ出開帳      大城まさ子

 

*2019.4.17  妻沼聖天山にて 

 

 江戸後期には 諸国の寺からの出開帳が一大ブームとなったそうす。

中でも 地の利のいい回向院での出開帳は、延宝4年(1676)の近江 石山寺の観音の出開帳をはじめとして幕末までに 166回を数えたいうことです。

現代では、上野の国立博物館などで、国宝級の出開帳があります。

写真などで有名な秘仏も、実際に見に行くと、この句のように、小さなものであったりします。

この句の作者は、秘仏が小さなことをがあらかじめ知っているようです。

大きな大仏様もありがたいですが、信仰の対象であれば、大きさは関係ないのでしょう。

 

 

 

【傍題季語】

お開帳(おかいちょう《おかいちやう》) 開龕(かいがん) 出開帳(でがいちょう《でがいちやう》) 開帳寺(かいちょうでら《かいちやうでら》) 居開帳(いかいちょう《ゐかいちやう》)

 

 

 

【季語の説明】

神仏の厨子を開いて、平生秘仏となっている本尊・祖師像の参拝を許すこと。他の寺社を開帳場所にして出張して拝観させることを出開帳という。

 

 

 

【例句】

あそび足して立たせらるお開帳    阿波野青畝

潮あり開帳八臂弁財天        岡井省二

波音の消えて山みち出開帳      大峯あきら

開帳の夢殿夢もかい間見ぬ           井沢正江

開帳や天意のふらす花すこし         鍵和田ゆう子

 

 

 

【開帳とは】

普段は秘仏としている仏像を公開する周期は様々である。縁日など毎年特定の日に開帳する寺院もあれば、数年から数十年に一度しか開帳しない寺院もある。期間も一日限りのこともあれば、数十日間にわたり開帳されることもある。開帳周期は古来の伝統とは限らず、信州善光寺で定期となったのは明治以降である。善光寺のような有名寺院で数年ぶりに開帳が行われる時期には参詣者が急増するため、地元のホテル・旅館業界や自治体も連動して観光キャンペーンを展開することが多い。

 

仏像を祀った寺院での「居開帳」(いがいちょう)だけでなく、寺外での「出開帳」(でかいちょう)もある。例えば江戸時代、成田山新勝寺が本尊の不動明王像を江戸などほかの場所に出張して開帳していた。法隆寺も勧進のため度々、江戸や京都で出開帳を実施した。

 

 

 

今日は何の日

お香の日

「日本書紀」に日本のお香についての最初の記録として「595年の夏4月、淡路島に沈水(香木)が漂着した」との記述があることと、「香」の字は一十八日と読み分けられることから。

 

 

発明の日

夏美容はじめの日

毛穴の日

よいお肌の日

よい歯の日

ウッドデッキの日

 

 

 

主な出来事

905

    15日に完成した初の勅撰和歌集『続万葉集』に対し醍醐天皇が編纂し直すよう命じ、改めて『古今和歌集』として編輯を行う。(新暦524)

1648

    僧天海が日本初の木活字による経典『大蔵経』を刊行。(新暦69)

1885

    「専売特許条例」公布。71日施行

1927

    蒋介石が南京国民政府(蒋介石政権)を樹立

1936

    外務省が国号を「大日本帝国」に、元首の称号を「天皇」に統一すると発表。

1983

    レバノンの首都ベイルートの米大使館でイスラム過激派による爆弾テロ。死者60

 

 

 

誕生日

1882

    レオポルド・ストコフスキー (:指揮者)

1888

    4代目柳家小さん (落語家)

1903

    芝不器男 (俳人)

1931

    犬養智子 (評論家)

 

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)