2018.11.7 

一日一季語 立冬(りっとう《りつとう》)【冬―時候―初冬】

 

 

突堤のあをぞら冬に入りにけり   中岡毅雄

 

 

*2018年2月 栃木県今宮神社にて

 

中岡 毅雄(なかおか たけお、19631110 -

12歳より句作を始める。中学2年より、俳誌「黄鐘」(加藤三七子主宰)に投句。関西大学文学部国文科在学中に俳誌「青」に入会、波多野爽波に学ぶ。1992年、俳誌「藍生」(主宰:黒田杏子)、同人誌「椰子」(代表:友岡子郷)に入会。

1994年、第2回「藍生賞」受賞。

2012年、「椰子」終刊。兵庫教育大学大学院言語教育領域にて高濱虚子を研究、1996年、修士課程修了(修士論文の論題は「高浜虚子論:方法論と本質論としての客観写生」)。兵庫県三木市在住。

 

 

・2018年2月 栃木県にて

 

【傍題季語】

冬立つ(ふゆたつ) 冬に入る(ふゆにいる) 冬来る(ふゆきたる) 冬来る(ふゆくる) 今朝の冬(けさのふゆ)

 

 

 

【季語の説明】

二十四節気の一つで、新暦十一月七日ごろにあたる。暦の上ではこの日から冬に入る。厳しい季節を迎える緊張感が感じられる。

 

 

*2017年2月 こんにゃく閻魔にて

 

 

【例句】

塩甕に塩ぎつしりと冬に入る    福永耕二

冬に入る耳朶のみ老いずやはらかし 能村登四郎

冬に入る野鼠の来る一軒家     飯島晴子

 

立冬のことに草木のかがやける   沢木欣一

立冬の寝返り打ちし骨の音     坊城俊樹

立冬や尺貫法で五号呑む      八木健

 

 

桐箱に香爐の碧し今朝の冬     小澤克己

耳たぶの冷たさに知る今朝の冬   梅村すみを

沢庵の歯切れ良き音今朝の冬    塩路五郎

 

 

跳箱の突き手一瞬冬が来る     友岡子郷

冬来るこの限りなき草を抜き    武藤嘉子 

一服の紫煙は空に冬来る      稲畑廣太郎

 

 

*2018年2月  唱歌 たき火のモデル 上高田にて

 

【立冬とは】

立冬は、毎年117日頃、もしくは117日から次の節気である「小雪」までの期間を指します。

 

ちなみに、2018年は117日です。

 

中国のことわざで「立冬補冬、補嘴空」というものがあります。立冬はその時期に収穫されたものを食べて栄養を補給しよう!という意味のようです。

 

立冬を冬の始まりと考えると、日本ではいまいちピンときませんが、寒い冬を乗り切るための冬支度の時期と捉えると良いかもしれません。

中国のことわざに倣い、旬なもので栄養を補給し、来る冬に備えてみては。

 

 

 

今日は何の日

()ロシア革命記念日 [ソビエト連邦]

1917年のこの日、ロシア10月革命でソビエト政権が樹立された。

 

 

知恵の日

朝日新聞社が1988(昭和63)年、『朝日現代用語 知恵蔵』発刊の時に制定。

 

 

湯たんぽの日 

HEALTHYA・日本製腹巻の日 

生パスタの日 

マルちゃん正麺の日 

ココアの日 

腸温活の日 

夜なきうどんの日 

立冬はとんかつの日 

いいおなかの日 

ソースの日 

にかわの日 

鍋と燗の日 

もつ鍋の日 

いい女の日 

釧路ししゃもの日 

鍋の日(なべのひ) 

 

 

 

主な出来事

1336年足利尊氏が、幕府の基本的な政治方針「建武式目」を制定。室町幕府が成立

1634年伊賀越仇討(鍵屋の辻の決闘)。渡辺数馬が河合又五郎らと決闘。荒木又右衛門が助太刀

1665年現存する世界最古の新聞『オックスフォード・ガゼット』(現在のロンドン・ガゼット)が創刊。

1936年東京・永田町に帝国議会議事堂(現在の国会議事堂)が落成

1983年奈良県明日香村のキトラ古墳の石室の彩色壁画に玄武が描かれているのを発見

1992年アジア杯サッカーで日本がサウジアラビアを破り初優勝

 

 

 

十一月七日生まれの有名人

1867年マリ・キュリー(キュリー夫人)

1889年久保田万太郎(小説家,劇作家,演出家,俳人)

1909年上原謙(俳優)

1942年寺田農 (俳優)

1944年松平定知(アナウンサー(NHK))

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

 

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)