2018.10.11 

一日一季語 瓢(ふくべ)【秋―植物―三秋】

 

おもしろう生きるは未だ青ふくべ 手塚美佐

 

 

*2018.10. 向島百花園

 

昭和9年、神奈川県生。

昭和26年、十七歳より俳句を投稿始める。

昭和35年、石川桂郎主宰「風土」創刊号より編集を担当。

昭和51年、永井龍男に師事。

昭和52年、岸田稚魚主宰「琅(かん)」を創刊号より編集。

平成元年、「琅(かん)」主宰を継承。

平成16年、句集『中昔』が茨城文学賞(俳句部門)受賞。

   

【傍題季語】

ひさご 瓢簞(ひょうたん《へうたん》) 青匏(あおふくべ《あをふくべ》) 種瓢(たねふくべ)

 

 

 

【季語の説明】

瓢簞の実。瓢簞はウリ科の蔓性一年草。古くから世界中で栽培されてきた。成熟した実の中身を腐らせて中空とし、干して酒などを入れる容器としたのである。現在は磨いて賞玩用にしている。

 

 

 

【例句】

ワルツ止み瓢箪光る黴の家    西東三鬼

空也念佛腰の瓢も踊りけり    成瀬櫻桃子

青瓢ぶらりと輿に乗りたがる   中原道夫

風景のしづかにめぐる種瓢    正木ゆう子

妻の持つ我が恋文や青瓢     小川軽舟

 

  

【瓢箪について】

瓢箪は、古来悪気を吸い込むとされ、また下ぶくれの形も末に栄えるめでたきものとされてきました。

 

広がりの形をしたひょうたんは、古来よりとても縁起の良いものとされ、除災招福の お守りや魔除けとして広く用いられてきたそうです。

3つ揃えば三拍(瓢)子揃って縁起がよいとされています 。

6つ揃った「六瓢箪」」は、無病(六瓢)息災のお守りになるとされます。

また、蔓が伸び て果実が鈴なりになる様子から、家運興隆、子孫繁栄のシンボルとされてきました。

 

 

天然のひょうたんは悪い気を吸い取ってくれる、風水の空気清浄器といわれています。

風水アイテムとして使う場合には、中に「水晶のさざれ」などを入れてから使います。

自分の周りの環境空間の悪い気を吸い取ってくれます。

 

病気の人がいるときは、寝ている時に、ひょうたんの口がその人の頭に向くように吊り下げます。

さらに魔除けや、建物から受ける殺気を吸収するはたらきもあります。

天井の梁に、ひょうたんと銅鈴を2つずつ吊り下げると、梁から来る殺気を取り去ってくれるそうです。

 

日本では昔から、ひょうたんには神霊が宿るとされてきました。

空気清浄器のように悪い空気(邪気)を吸い込み、そのくびれた独特の形からいったん吸い込んだ空気(邪気)を逃さないと言われています。

 

 

【五行・風水】

ひょうたんは、五行では金の気をもつ果実なんです。

風水で使用する八卦で「ひょうたん(瓢箪)」は兌宮(西)と乾宮(北西)にあたり、

五行の元素では「金」になります。それは、強い金運をもつ果実であることを示しています。

 

風水の分類では「金」の気を持つアイテムとされています。

金の気を持つアイテムというのは、「土」の気を吸収して和らげる作用があります。

土の気は、家庭運や結婚運の礎になるものではあるのですが、ネガティブに作用すると病気をもたらすこともあります。(汚れた土は水を汚します。)

なので、金の気を持つひょうたんを配置することによって、悪い「土」の気を吸収して健康運を高めることができるというわけなんですね。

 

悪い邪気を吸い取ってくれるだけでなく、金運の効果もあるなんてひょうたんは他のものに比べても縁起がいいものの上位に入るんではないでしょうか。

 

今日は何の日

一草(いっそう)

俳人、種田山頭火の忌日。1011日。名称は、山頭火終焉の地である愛媛県松山市の庵「一草庵」の名にちなむ。

 

安全・安心なまちづくりの日

2005(平成17)12月に閣議決定し、2006(平成18)年から実施。

「全国地域安全運動」の1日目。

関聯記念日 •全国地域安全運動 <1011日~1020>

 

「リンゴの唄」の日

1945(昭和20)年のこの日、戦後初めて制作・公開された映画『そよかぜ』が封切られた。並木路子が歌う挿入歌「リンゴの唄」は戦後を象徴する大ヒットとなった。

 

ウィンクの日(オクトーバーウィンク)

1011を倒して見ると、ウィンクをしているように見えることから。

女子中学生の間ではやったおまじないで、この日、朝起きた時に相手の名前の文字数だけウィンクをすると、片思いの人に気持ちが伝わる……のだそうだ。

 

鉄道安全確認の日

1874(明治7)年のこの日、新橋で日本初の鉄道事故が発生した。

 

 

 

主な出来事

1874年  新橋駅近くで横浜発の列車が脱線。日本初の鉄道事故

1945年  戦後に企画された初の映画『そよかぜ』が封切り。主題歌の『りんごの唄』が大ヒット

1946年  上野駅前で引揚者らが店舗を開設。上野アメ横の始り

 

 

 

10月11日が誕生日の有名人

1688年  2代目市川團十郎

1944年  畑田国男

1954年  高畑淳子

1955年  麻丘めぐみ

1967年  秋川雅史

1974年  ケイン・コスギ

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

 

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)