2018.08.21 

一日一季語 秋の声(あきのこえ《あきのこゑ》)  【秋―天文―三秋】

 

 

人去れば林泉(しま)のいづこも秋の声    角田独峰

 

角田独峰

句集 凍み谿          牧羊社        昭和51 初版

句集 未完の森     ぬかご社   平成3

 

 

【傍題季語】

秋声(しゅうせい《しうせい》)

 

 

 

【季語の説明】

秋になると風雨の音、葉擦れ、虫の音など、さまざまな物音の響きが敏感に、しみじみと感じられる。具体的な音だけでなく、心耳でとらえた秋の気配をもいう。

 

 

【例句】

帛を裂く琵琶の流や秋の声     蕪村

旅衣かろし秋声身をつつむ     高木晴子

くつきりと見えし富士より秋の声    稲畑廣太郎

剥落の壁画に見惚れ秋の声    能村研三

古都奈良に入るや忽ち秋の声   大橋晄

 

 

 

【秋の声】

「秋の声」という季語は三秋を通じてのものだが、用いられる時期によって、その意味合いが微妙に違ってくる。初秋の句の中で使われる秋の声は、「秋

来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」(古今集、藤原敏行)の気持と同様、しのびよる秋の気配を指す場合が多い。中秋、晩秋の秋の声は、しみじみとした、あるいは紅葉したり枯れ色を見せる周囲の景色に触発されて、もの悲しさや寂しさを感じる気分で使われる。そして、時には野分のような強い風の音に凄みを感じたりもする。

 

 

 

【山本健吉】

「秋の声」というのは主観的に秋の感じを示す季語で、山本健吉さんの説明によれば写生を信条としている現代の俳句では、極めてまれに詠まれるのみである昔の歌人は、秋の気配を、一寸した物の音にも敏感に感じようとしたから、萩の声、落葉の音、雁が音その他、あらゆる音や声に、秋の感じを受けとっては「秋の声」と言ったのである。

ということになるようです。古歌の例としてあがっていたのは

  水茎の中に残れる雁の音いとしも寒き秋の声かな  大中臣能宣 (新古今集)

  萩の葉にかはりし風の秋の声やがて野分の露くだくなり  藤原定家 (玉葉集)

などです。以下の句も同じ富安風生編集代表平凡社刊「俳句歳時記 秋の部」

昭和46年16版より抜粋しました。

 

 

 

今日は何の日

献血記念日

1964(昭和39)年のこの日、それまでの売血制度をやめ、輸血用血液は献血により確保する体制を確立するよう閣議で決定されました。

1974(昭和49)年に民間商業血液銀行が預血制度を廃止したことにより、すべてを献血で確保する体制が確立しました。

 

 

噴水の日

1877(明治10)年、東京・上野公園で第1回内国勧業博覧会が開催され、会場中央の美術館前の人工池に日本初の西洋式の噴水が作られました。

落成したのは98日でした。

 

 

パーフェクトの日

1970(昭和45)年、プロボウラー中山律子が女子プロボウラー初のパーフェクトゲームを達成しました。

 

 

 

おいしいバターの日

北本トマトカレーの日

イージーパンツの日

ホワイトティースデー

 

 

 

主な出来事

1611年 会津地震により猪苗代湖出現

1983年 フィリピン、アキノ氏暗殺

 

 

 

821日が誕生日の主な有名人

1893年 木村荘八(洋画家)

1921年 クマのプーさん(童話)

1930年 マーガレット王女(英国王室)

1930年 芦田淳(デザイナー)

1933年 菅原洋一(歌手)

1937年 ケニー・ロジャース(野球)

1942年 生沢徹(レーサー)

1944年 志茂山高也(チャンバラトリオ・タレント)

1947年 稲川淳二(タレント)

1953年 円広志(タレント・歌手)

1953年 関根勤(タレント)

1971年 萩原聖人(俳優)

 

 

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

 

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)