2018.07.18
一日一季語 炎昼(えんちゅう《えんちう》) 【夏―時候―晩夏】
一瞥をくれ炎昼の銃器店 奥坂まや
奥坂 まや(おくざか まや、1950年7月16日 - )は、俳人。
本名、中山和子。東京都生まれ。立教大学文学部文化人類学専攻卒。
1986年俳句結社「鷹」入会、藤田湘子に師事。
1987年鷹新人賞、1989年鷹俳句賞、2003年鷹春秋賞。
1995年第一句集『列柱』により第18回俳人協会新人賞を受賞。
代表句に「地下街の列柱五月来たりけり」「万有引力あり馬鈴薯にくぼみあり」など。
2008年より鷹同人会会長。俳人協会、日本文藝家協会会員。
【傍題季語】
夏の昼(なつのひる)、夏真昼(なつまひろ)
【季語の説明】
真夏の灼(や)けつくように暑い昼をいう。日盛に近いが、語感の強さもあって、一日で最も暑いという印象を与える。比較的新しい季語で、山口誓子が昭和十三(一九三八)年刊行の句集名に『炎昼』を使って以来広まったという。
→ 日盛
【例句】
炎昼やとぼしけれども蔵書あり 山口誓子
髪に蜂触れし炎昼の憤り 野澤節子
炎昼や腰たよりなき有馬筆 土生重次
炎昼のつぶやく如き蝶とゐて 行方克巳
炎昼を郷ひろみ風刑事来る 櫂未知子
鉄の刃の鉄を截(き)りとる夏まひる 加藤楸邨
喪の家に竈火熾れる夏の昼 伊丹三樹彦
夏の昼といふまさびしき刻ありぬ 安住敦
【櫂未知子と奥坂まや】
少し前のことだが、俳句総合誌に「類句だ」「剽窃だ」といった言葉が踊っていた。
「いきいきと死んでゐるなり水中花」 櫂未知子
「いきいきと死んでをるなり兜虫」 奥坂まや
前後関係から言えば櫂氏の方が先に詠み、発表している。奥坂氏はそれを承知でこの句を発表している。
結果としては櫂氏が抗議を申し入れ、奥坂氏は、これは別物だとしながらも、余りにも形が似ているので自分の句を抹消するという返事で、本人同士は決着がついた。
【炎昼の語源など】
山口誓子の句集「炎昼」から多く俳句に詠まれるようになったという。
【「暑さ」を例える季語あれこれ】
季語には「暑さ」を表す言葉が多くあります。なかでも代表的なものをご紹介します。
レベル1・「炎昼」(えんちゅう)
真夏の焼けつくような昼のこと。一日でもっとも暑い時間帯をいう。アスファルトからの照り返しが厳しい様子がうかがえる。
レベル2・「極暑」(ごくしょ)
一年でもっとも暑い時をいう。暑さの極み。「大暑」より少し遅い7月下旬から8月初旬ころ。各地の最高気温が記録されることが多い。
レベル3・「炎暑」(えんしょ)
真夏の燃えるような暑さ。ぎらぎらと照りつける太陽のまぶしさが浮かぶ。
レベル4・「酷暑」(こくしょ)
気温の上昇と高い湿度が加わった、きわめて不快な暑さ。熱中症などが起きやすい危険な暑さ。
番外編「油照」(あぶらでり)
薄曇りで風がなく、脂汗がにじむようなじっとりとした蒸し暑さ。このうえなく不快な暑さ。
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【円柱 (数学) (えんちゅう)】
底面および上面が正円である立体図形のこと。
【今日は何の日】
ネルソン・マンデラ・デー
南アフリカ共和国の政治家で、反アパルトヘイト運動を主導したネルソン・マンデラを賛える国際的な記念日。
光化学スモッグの日
1970年のこの日、東京都杉並区で日本初の光化学スモッグが発生した。
立正高校で体育授業中の生徒が突然目の痛みや頭痛等を訴えて倒れ、43人が病院へ運ばれた。東京都公害研究所は、窒素酸化物(NOx)が紫外線によって有毒な物質に変化して起こる光化学スモッグであると推定した。
幡随院長兵衛、殺される
1657年(明暦3)の7月18日、芝居や講談でお馴染みの町奴、幡随院長兵衛が、旗本奴の水野十郎左衛門によって入浴中に殺害された。町奴とは異装をして無頼の生活を送る者で、旗本奴とあわせて「かぶき者」と呼ばれた。
主な出来事
1244年 永平寺建立
1419年(応永26年/世宗元年6月26日) - 応永の外寇。朝鮮が、対馬に来襲。
1624年(寛永元年6月3日) - 秋田藩の佐竹義宣がキリスト教徒33人を処刑する。
1669年 シャクシャインの乱
1944年 東条英機内閣が総辞職
1955年 米ロサンゼルスにディズニーランドがオープン
1970年 日本初の光化学スモッグ発生
1976年 - モントリオールオリンピックの体操競技でルーマニアのナディア・コマネチが史上初の10点満点。
2017年 聖路加国際病院 日野原重明、105歳で死去
誕生日
1961年 松原のぶえ(歌手)
1965年 - 桂文春(落語家)
1969年 ザ・グレート・サスケ(プロレスラー)
1980年 広末涼子(俳優)
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)