2018.03.19 

一日一季語  木蓮(もくれん)  【春―植物―仲春】

 

 

はくれんの白鷹となり翔たむとす   安東次男

 

 

 

安東 次男(あんどう つぐお、1919年(大正8年)77 - 2002年(平成14年)49日)は、日本の俳人、詩人、評論家、翻訳家。俳号は流火艸堂。

  

1941年(昭和16年)頃より「寒雷」に投句、加藤楸邨に俳句を学ぶ。

1949年(昭和24年)、詩作に転じ、抵抗派詩人として注目され始める。

1950年(昭和25年)詩集『六月のみどりの夜は』(コスモス社)翌年6月、第二詩集『蘭』(月曜書房)を、刊行するなど、旺盛に詩や評論を発表する。40代頃より、深い古典への造詣をふるって、松尾芭蕉の連句評釈を始め、古俳諧・百人一首・和歌・俳諧師・蕪村の伝記などの随想・評論を盛んに記す。

 

1990年頃より「寒雷」にふたたび俳句の発表をはじめる。現代詩を学んだ分、俳句においては古典趣味であった。

1997年(平成9年)、句集『流』で第12回詩歌文学館賞受賞。

2001年(平成13年)頃から、持病の肺気腫と気管支喘息が悪化。

2002年(平成14年)49日、呼吸不全のため死去。享年84(満82歳)。

 

 

*板橋区 赤塚公園付近 三月一七日撮影

 

【傍題季語】

木蘭(もくれん) 紫木蓮(しもくれん) 白木蓮(はくもくれん) 白木蓮(はくれん) 木蓮華(もくれんげ)

 

 

*板橋区 三月一八日撮影

 

【季語の説明】

中国原産のモクレン科の落葉低木の花。三~四月に葉に先がけて紅紫色の花を開く。花は六弁で、長さは一〇センチ前後。木蓮には白色花はなく、白れんは同属の白木蓮のこと。ともに庭木として好まれる。

 モクレン科の落葉高木。春、葉に先立って花をつける。白炎のような花を咲かせる白木蓮と、外側が紫、内側が白色の紫木蓮があり、紫木蓮の方が開花時期が少し遅い。

 

 

 

【例句】

木蓮や塀の外吹く俄風      内田百間

紫木蓮くらき生家に靴脱ぐも   角川源義

はくれむや蝕の月下に誰も居らず 村越化石

木蓮のあまりに白く家を圧す   有馬朗人

白木蓮の終りは焼かれゆくごとし 今井聖

 

 

 

【最古の花木】

・木蓮は、地球上で最古の花木といわれており、1億年以上も前(!)から

 すでに今のような姿であったらしい。

恐竜時代の地層から化石が発掘されることがあるそうです。

 

・香水の材料としても使われる。

・欧米では

 椿(つばき)類、

 躑躅(つつじ)類

 とともに3大花木とされている。

 

 

昔は「木蘭(もくらん)」と呼ばれていたこともあるそうですが、これは花がランに似ていることに由来します。

ところが今では、ラン(「蘭」)よりもハス(「蓮」)の花に似ているとして「木蓮(もくれん)」と呼ばれるようになったとか。

 

 

 

【園芸】

園芸上のモクレンは、花が紫色でシモクレン(紫木蓮)の別名もある高さ3mほどの樹木のことです。

また、モクレンの仲間で、高さ15mほどになり白い花を咲かせるハクモクレンもモクレンと呼ばれるれることが多いようです。

モクレンとハクモクレンの雑種はサラサモクレンと呼ばれ、高さ610mほどの樹木です。

開花時期はハクモクレン、サラサモクレン、モクレンの順番です。

 

外側が紅紫で内側が白色の花を春に咲かせるモクレンは、平安時代中期に編纂された『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にもその名が見られるように、古い時代に中国から渡来しました。もともとは、観賞のためではなく、漢方で「辛夷」(しんい)と呼ばれる蕾を、頭痛や鼻炎の薬とするために植えられたようです。

別名の「シモクレン(紫モクレン)」は花色にちなんでいます。近年は、同じく中国原産のハクモクレンがより広く栽培されますが、モクレンとハクモクレンは、花色以外も大きく異なります。ハクモクレンは樹高20mに達する高木で、単幹で幹が太くなりますが、モクレンは樹高45mほどの中高木で、株立ちになりやすく、やや横に広がります。また、ハクモクレンは、花弁は9枚で、開花後に葉が出るのに対して、モクレンは、花弁が6枚、開花中に葉が出て花が終わるころには葉に隠れてしまいます。

 

 

 

今日は何の日

アカデミー賞設立記念日

1927(昭和2)年のこの日、アメリカで映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が設立されました。

第1回アカデミー賞は1927年8月1日から1928年7月31日までの1年間に航海された作品が対象とされ、ウィリアム・A・ウエルマン監督の「つばさ」が作品賞を受賞しました。

 

ミュージックの日

音楽関係者の労働団体・日本音楽家ユニオンが1991(平成3)年に制定。

 

カメラ発明記念日

1839年、フランスのルイ・マンデ・ダゲールが写真機を発明しました。

 

 

 

 

主な出来事

1644年 大明帝国滅亡

1839年 世界初の実用的カメラ「ダゲレオタイプ」発表

1914年 辰野金吾設計の東京駅新築落成

1915年 冥王星の撮影に成功

1949年 東京定期観光「はとバス」運行開始

1973年 小松左京『日本沈没』発刊

1997年 ナゴヤドーム開業

2002年 米・アフガニスタンに侵攻

 

 

 

 

誕生日

1848年 ワイアット・アープ(保安官・ガンマン )

1922年 小野田寛郎(元陸軍少尉)

1942年 浜田マキ子(政治家)

1948年 朱里エイコ(歌手)

1955年 ブルース・ウィリス(俳優)

1957年 尾崎亜美(歌手)

1972年 稲森いずみ(女優)

1975年 ビビアン・スー(タレント)

 

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

 

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)