2017.08.03
一日一季語
胡瓜(きゅうり《きうり》)【夏―植物―晩夏】
胡瓜いでて市四五日のみどりかな 大江丸
大江丸(おおえまる、享保7年(1722年) - 文化2年3月18日(1805年4月17日))は、江戸時代中期の俳人。
姓は安井(やすい)。名は、諱が政胤(まさたね)、幼名が利助(りすけ)、隠居名が宗二(そうじ)。通称は大和屋善右衛門(やまとや ぜんえもん)、江戸店での屋号は嶋屋佐右衛門(しまや さえもん)を用いた。号に芥室(かいしつ)、舊州(新字体:旧州、ふるくに)、舊國(新字体:旧国、ふるくに)、大江隣(おおえとなり)など。晩年に号した大伴大江丸(おおともの おおえまる)の名で知られる。
大坂出身。飛脚問屋・嶋屋の主人で、家業上諸国を旅したので、交際がきわめて広く、またたいへん筆まめで、そのうえ長寿でもあったので、残した紀行文や随筆、そして発句などは莫大な数にのぼる。そのなかでも『俳懺悔』と『俳諧袋』は、大江丸の作品や心境を知るうえのみならず、当時の俳壇の記録としても貴重な資料になっている。
作風としては京都の蕪村派の影響を受けているが、西山宗因や上島鬼貫の模倣をした作品もある。のちに江戸の大島蓼太に私淑し、著書においても蓼太を師として敬っている。
【季語の説明】
他の瓜と同様に畑で栽培し、柵などによじのぼらせたり、地面に這(は)わせたりして作る。季節感が薄れかけているが、茄子とともに季節を代表する野菜であった。
つる性の果実野菜。からみつく性質を利用し、支柱を立てて栽培 する。栽培技術の発達、品種改良などで年中店頭に見られるが露 地ものはやはり夏が旬である。
【例句】
じゆつぽんの指くしやくしやに胡瓜もみ 上田五千石
世を以て黄昏となす胡瓜揉 藤田湘子
胡瓜植え山の暮しの變化日々 今井千鶴子
でで虫の胡瓜を喰うてまた殖ゆる 岩田由美
朝採りの胡瓜の先や花の殻 長谷川櫂
【河童】
河童(かっぱ)は、日本の妖怪・伝説上の動物、または未確認動物。標準和名の「かっぱ」は、「かわ(川)」に「わらは(童)」の変化形「わっぱ」が複合した「かわわっぱ」が変化したもの。河太郎(かわたろう)とも言う。ほぼ日本全国で伝承され、その呼び名や形状も各地方によって異なる。類縁にセコなどがいる。水神、またはその依り代、またはその仮の姿ともいう。鬼、天狗と並んで日本の妖怪の中で最も有名なものの一つとされる。
好物はキュウリ、魚、果物。これにちなみ、キュウリを巻いた寿司のことを「カッパ巻き」と呼ぶ。キュウリを好むのは、河童が水神の零落した姿であり、キュウリは初なりの野菜として水神信仰の供え物に欠かせなかったことに由来するといわれる。
寿司屋では、キュウリの海苔巻きのことを「カッパ巻き」といいます。
キュウリが「カッパ」と呼ばれるのは、「河童の好物はキュウリ」という迷信に由来しているのです。
今でも、神社の夏祭りには、キュウリをお供えするところが多いですね。これは、夏は水害、水の事故が多いこともあって、夏祭りが水神の化身である河童と深く結びついているためだと言われています。
さらに、キュウリの切り口が、カッパの頭に似ていることから、カッパの好物はキュウリと考えられるようになりました。
【特徴・由来など】
キュウリの原産地はヒマラヤと言われ、日本へは中国から伝わりました。江戸時代ごろまでは黄瓜(きうり)と呼ばれていたそうですが、その後中国名の胡瓜という漢字をそのまま当て字にされたようです。また、苦味が強く、“下品な瓜”とか、“害多く、能無し”などと言われたりしていたようです。1960年代頃までは半白きゅうりが主流で、その後、栽培しやすく流通性に優れるていると共に見た目がよく、彩が良い現在の白イボの全体が濃い緑のきゅうりに切り替えが進みました。
葵の紋に似た切り口
いまでこそ、きゅうりの消費量は果菜類のなかでトップを誇っていますが、古い文献には「下品の瓜」 とか「いなかに多く作る物なり」などと書かれ、長い間低い地位に甘んじてきました。 そのうえ、きゅうりの切り口が徳川家の三つ葉葵の紋に似ていることから、武士たちはおそれ多いとして、食べなかったといわれます。
鮮度はいぼで見分ける
きゅうりは、みずみずしい香りと、パリッとした歯切れのよさがいのち。 表面の突起とそこについている刺を、ふつう「いぼ」とよんでいますが、このいぼがチクチクするものほど新鮮です。 多少の曲りは、生育途中の栄養状態などによるもので、鮮度や味、栄養には関係ありません。
「世界一栄養がない果実」
ギネスブック、No1の野菜です。
キュウリは全国で栽培されていますが、主な産地は宮崎県と群馬県で、続いて福島県や埼玉県となっています。
キュウリは通年当たり前のように手に入る野菜の代表的なものですが、本来の旬は夏。大体6月頃から残暑が残る9月頃までです。この時期は露地栽培もされ、その他の季節にハウス栽培などで収穫されたものと比べて2倍くらいビタミンCを含んでいるそうです。また、その頃はキュウリの価格も一気に下がり、とても使いやすい野菜となります。
【主な種類】
白いぼきゅううり
表面がなめらかで、刺の白い品種。生産量の9割以上を占める。緑が鮮やかで皮が薄く、どんな料理にも向く。
黒いぼきゅうり
表面の刺が黒いもの。かつて春から初夏どりとして全国的に主流であったが、現在ではわずかに残るだけ。皮が厚く、肉質は柔らかい。
いぼの刺の色から、黒いぼ種と白いぼ種にわけられます。
春きゅうりとしては華南系黒いぼ種が、夏きゅうりとしては種として華北系白いぼ種が栽培されていました。
華北系白いぼ種は果実全体が緑色で生食用として見ばえがし、皮が薄く歯切れがよい。
このことが消費者の評価を高め、白いぼ種が注目されるようになりました。
近年は品種の改良と台木の育成により、白いぼ種が周年栽培されています。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(独立行政法人農畜産業振興機構 ホームページ引用)
(旬の食材日記)
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(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
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