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内容説明
閉校が決まった私立萌木女学園。単位不足の生徒たちをなんとか卒業させるべく、半年間の特別補講合宿が始まった。集まったのは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊……と個性豊かな“落ちこぼれ”たち。寝食を共にする寮生活の中で、彼女たちが抱えていたコンプレックスや、学業不振に陥った意外な原因が明らかになっていく。生きるのに不器用な女の子たちの成長に励まされる青春連作短編集。
感想
彼女たちが卒業できなかったのは、普通の人があたりまえにできることができない事情があったからでした。
コミュニケーション障害にしろ、朝起きられないにしろ、ちゃんと理由があって。
なのに私は読みながら、自分自身があたりまえのことをあたりまえにできない人に不寛容で冷たい人間なのだと言われているようで、いや~な気分になったりもしました。
理事長先生や奥さまのように、卒業できなかった学生たちを辛抱強く見守るなんて、とても無理だわ、なんて。
もっともその理事長にも過去の悲しい事情があったわけなのですが。。。
助けてと言える人であれば、平常の暮らしをしながら助けられる可能性があるものの、本人が助けてほしいと思っていない場合、刑務所のような制限の多い寮生活で生活を立て直していくしかないのかもしれません。
たぶん、これはすごくいい作品。
だけど、なんだかちょっと苦しいところがありました。
性同一性障害、拒食症、母親が原因の極度の肥満、ナルコレプシーなどなど、連作短編の中でさらさらと語られていっていいのかなぁと思ってしまって。
なにも、重く語ればいいってもんでもありませんが、この先、この彼女たちが生きていけるのかなぁなどと、フィクションの小説を読んでいるのに心配になってしまったわけで。。。
ほぼすべての短編が希望が見える終わり方なのですが、「プリマドンナの休日」だけは、
うすら寒い思いが残ってしまいました。
