介護士徒然日記 10 ( 噛みつく利用者さん。) | mocomocoのブログ

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60代も いつの間にか半ば。
日々の想いを綴ろうと、ブログを始めましたが、いつしか、回顧録に、、
幸せな時、辛い時いろいろあった人生を振り返ってみます。

45歳で介護士になって早20年

( 途中3年半のブランクあり。)


介護施設はいろいろあれど

デイサービス一本で

働いてきました。


デイサービスの利用者さんは

要支援の方から要介護度5まで

介護度の幅が広いです。


今まで、3ヵ所のデイサービスに

席を置いてきましたが、

どの施設でも、空きがあり、

受け入れられる設備があれば

どんな介護度の方も受け入れて

いました。


皆さん、印象に残っていて

名前を聞けばすぐに思い出せる

方ばかり。


今日は 80代男性 Aさんのお話。


Aさん、介護度は5

一番重い介護度です。

週に4回のデイサービス。

たまに、ショートステイご利用。


首から下は 突っ張り感があり

ほとんど動かす事は出来ず、

辛うじて 車椅子

( かなりフラットに近い状態まで

背もたれを倒すことが可能。)

に座る?寝る?事は出来る。


送迎時は、ご自宅の天井から

吊るされたリフトを使えば

介護士1人で移乗できます

ただ、

言葉も発する事ができないので

意思の疎通が難しい。

認知症も入っていました。


ご本人も 知らない人に

連れていかれる不安も

あったのでしょう。


移乗の時等、少し起こそうと

Aさんの肩や首に手を回すと

噛みついて来ます。

前方からの介助は難しい。


なので 私達は自分の肩に

厚く折ったタオルをかけて、

噛みつかれても 歯が当たらない

ようにしていました。


幸い私は噛みつかれた事は

ありませんでしたが、

ある介護士はタオルが落ちて

しまい、噛みつかれた事も。

そんな時でも 突き放すことは

出来ません。

落ち着いて対応します。


その介護士に肩を見せて

もらいましたが、

血が滲んでいました。叫び

イタそ~。💦



でも、

首から下は思うように

動かない Aさん。


そのAさんの 唯一出来る抵抗が

噛みつく事なんですよね。


そのAさんが、噛みつく事を

しなくなるには、

私達がAさんに

信頼されなければ、、。


私達は 

噛みつかれても、重くても

送迎、入浴、食事、排泄の介助を

します。

そして 

デイサービスに来ても 一日中

ベッドで過ごすAさんに

度々、笑顔で声を掛け、

肩や手に触れました。


いつかは、

デイサービスに来るのに 

不安がなくなりますように。


Aさんの表情が少しでも 和らぎ

ますように。


と、願いながら、、、。



デイサービス ご利用 3ヶ月。

Aさんは

お亡くなりになりました。



私達、少しはAさんと信頼関係を

築けたのかな?


それとも、私達の願いは

叶わなかったのかな?


Aさん、

3ヶ月じゃ まだまだ

心は開かんぞ。って

思ってたかもね。