昨年申し込んで9月に開講した「キャリア開発支援講座」一連の受講コースの最終回が、先週末の24日(日)に終了した。
若手経営者でもあり、講師業のプロとしてもご活躍の「田中庸介」先生の全5回の講座で、今回はこれまでに学んできた知識やスキルを応用して60分の模擬登壇を行った。
テーマは、以前担当していた採用活動での経験を活かした内容であり、今回九州の企業から選任されたメンター業務の予習も兼ねて「就職活動を始めるにあたって」とした。
これまでの経験をベースにしているとは言え、コンテンツ資料を作るのはかなり苦労したが、前日までになんとかまとめて当日の朝から細かいチェックをして臨んだ。
この内容は採用担当者として27年間の仕事を通じて「確信」になっているもので、実際に就活している学生のうち、半数近くは正しい自己分析をしていないことへの警鐘を鳴らすため。
納得のいく就職活動をするには、とにかく自己理解を深め、出来ることやしたいことを明確にし、その上で実現出来そうな会社選びをすることに尽きるが、その両方とも出来ていない学生は本当に多い。
特に今回は従来の採用する側の立場ではなく、支援者側(キャリアコンサルタント)の立場なので、駆け引きなしにキャリア形成や納得のいく人生を送れるよう助言できるのがうれしい。
全体的なプログラム構成は下記のとおり。
1)自己紹介
2)研修の目標
3)就職活動の本質
4)自己分析
5)会社選び
であり、具体的な「面接スキル」や「アセスメント対策」のような『ノウハウ』には触れていない。
あくまで前述した、就職活動を行っている多くの学生さんが陥っている「無対策な活動」「無防備な活動」をいかに減らしていくか、という『意識改革』が今回のメインターゲットである。
模擬登壇の自己評価としては、途中で学生役からこちらが想定していなかった質問が出たことで、回答が少し”しどろもどろ”になった点は大いなる反省点である。
具体的に言うと、聴講している対象者の想定が「就職意識のレベルが高い学生」に偏っていたため、想定外の突拍子もない質問に対する回答を準備できていなかったこと。
つまり会社の採用担当者時代は、そこそこ受験者の質が揃っていたが、オープンな講義セミナーとなると必ずしも粒は揃っておらず、あらゆる可能性を想定して臨まなければならない気付きを得た。
あとはコンテンツの展開順序を十分に把握できてなかったため、テーマの切り替え部分でスムーズに移行できない時があったので、それは明らかに準備不足から来たもの。
60分の予定だったが、少し伸びて63分掛かってしまったが、ここは許容範囲内か。
終了後にさっそく田中先生からフィードバックを受けたが、思わず納得したアドバイスは2つで、1つは「グループワーク」のより効果が上がる設定方法について。
私はそのワーク(10分を設定)で自己把握してもらうことを狙ったが、このアプローチは学生にとっては非常に難易度が高く、殆ど狙った効果が得られないというフィードバック。
確かに学生のレベル差もあるし、10分間で効果を出すのは無理なので、いっそグループワークでは「良かった点」「好感を持てる点」等に絞り、お土産を持って帰ってもらう方が良い。
もう一つは、何らかの必要事項を語った時にサラッと通り過ぎて印象に残り難いため、「こんな目に遭う」とか「悲しい末路」を示すなどホラー・ストーリーを交えるとより効果的である。
細かいところでは、もっとたくさんの助言やアイデアもいただいて、かなりブラッシュアップできるのではないかと、モチベーションを更に上げられたとても良いフィードバックだった。
今回一番うれしかったのは、過去の経験則に基づいて忠実に順序だって進行する一方で、最初から最後まで目標がブレておらず、とても優れたコンテンツであるという評価をもらったこと。
今日の音楽はイタリア女性シンガーの「Ohm Guru」が歌う「Please Please Please Let Me Get What I Want」だが、この曲はいろいろなアーティストによって歌われている名曲です。
タイトルの意味は、『僕がなりたい自分になる事を許して欲しい』というもので、今回私が取り上げた題材の一種のゴールのような歌詞となっています。
音楽的に言うと、私好みのJAZZテイストに仕上がっており、気怠い感じがかつての阿川泰子を彷彿させるアンニュイでいて、コーヒーを片手に寛ぎながら聴ける雰囲気を醸し出す。
■「Please Please Please Let Me Get What I Want」
by Ohm Guru
約半年続けてきたこのセミナーは終了するが、田中先生とは今後もご指導を仰ぎたいと考えている。
そして近い将来、自分の力で若者たちの人生の支援者になれたらと思うのです。
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