注:この記事は、現状を出来るだけ客観的に伝えることを目的にしたもので、どの立場が正しいとか間違っているとかを主張するものではありません。さらに、アメリカ国内でも地域差や世代差、ましてや個人差などもあるので「普遍的な一般化」でもありませんん。
ご存知の方も多いかと思いますが
アメリカでは 'he' と 'she' などの
性別を表す代名詞を避ける傾向が
強くなりました
その主な理由は
- 外見上は女性や男性に見えても本人がそう認識・同定しない場合があること
- ジェンダーは「女性」と「男性」のように二項対立するものではなく「中間値」'gender neutrality' があるという考え方や、その値には一個人の中でも「流動性」 'gender fluidity' があるという考え方
例えば
今の大学生の世代では
物語などの登場人物で
その性別が分からない場合などは
「普通に」 'they' を使って指します
単数の人物を複数形の代名詞で指す訳ですから
違和感はあります
というか「ありました」
私にもかなり普通のことになりました
私の学生の世代では
全く違和感がないようです
うちの息子は
猫1匹でも 'they' を使って指します
自分で飼っていた猫などは性別を使い分けますが
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私の勤めている大学では
学生の希望で
学生名簿に
自分が使って欲しい代名詞を
載せてもらうことができます
- 代名詞を載せない学生
- 複数の代名詞を載せる学生 ('he' & 'they')
- 代名詞は使わないで名前だけ使って欲しがる学生
など色々です
私が学生の頃は
'He or she' や 's/he'などを使っていましたが
最近ではめっきり見なくなりました
少し余談ですが
私は 'you' の複数形という意味で
'you guys' をよく使います
特にクラスで学生全体を指す場合など
私の世代にしてみれば
思いっきり普通でことですが
私の学生の中には 'you guys' は
性差別に取られかねないと考える学生も
いるそうです
実際に自分の学生何人かに聞いてみました
'You guys' という表現が
あまり定着していなかった
私よりもかなり上の世代は
'you guys' は馴れ馴れしい表現で
店員などが客に対して使うのは
不適切だと考える人もいたそうです
私のホストマザー談
社会が変わるに従って
言語の使用も変わるという
一例だと思います